☆弱くても勝てます~開成高校 秋季大会観戦記~
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鶴丸 深志’
2019年09月08日 12:41 visibility1279
東大合格者数日本一の高校はどんな野球をするのだろうか?と思い、秋季東京都大会の一次予選が行われている成蹊学園グランドに向け、愛車のレクサスCT200hを走らせた。
観戦したかったのは開成高校、勿論、初めての観戦だ。
ユニフォームは白地、左胸には「K」の文字、さらにその上から小さく重なるように「Kaisei」、左袖には「ペンと剣」の校章が付いていた。
試合の方は、千葉県知事・森田健作の母校である正則高校(正則学園とは異なる)を相手に、2 - 2 の同点で迎えた9回表に自慢の打線が爆発、一気に6点を奪い、8 - 2 で勝利した。終始、ベンチからは大きな声が出ていた。(エリート集団は全員長髪、大声など出さずに黙々と試合をするのかと思ってますた ←偏見)
洗濯物がとてもよく乾く東京都荒川区(あら、かわく!)西日暮里にある開成高校は、38年連続で東大合格者数日本一を誇り、全国にその名を轟かす名門進学校である。
当然ながら、東大を目指す生徒はたくさん集まるが、甲子園を目指す生徒など集まる訳がない。普通に考えると初戦敗退が順当であろう?
ところが、平成時代には夏の東東京大会で16強(2005年)、32強(2007年、2012年)に進出した。
この開成高校野球部の快進撃を取材した「弱くても勝てます/開成高校野球部のセオリー」という本も出版された。
開成高校野球部の目指すところは強豪校に勝つこと。1999年から青木監督(群馬・太田→東大)が就任し、辿りついた結論は、10点取られるという前提で一気に15点取ってどさくさに紛れて勝つ超攻撃的な野球である。野球部がグラウンドで練習できるのは週1回。限られた練習時間で勝つために、守備を捨てて打撃に集中する。失点を覚悟のうえ、一気に大量得点を挙げてコールド勝ちを狙うという独自の理論だ。
ただ、一時は快進撃があった開成高校もここ数年は低迷している。そこには、指導者の理論がまとまると選手が自ら理論を構築しなくなる、勝つことではなく指導者に言われたとおりに動くことが目的化してしまう、大きな成果を求めてギャンブルするよりも無難な結果を求めてしまう等々の問題が生じているようだ。
開成高校は1871年(明治4年) に共立学校として創設された。
夏の全国大会予選に初めて参加したのは、1947年(昭和22年)の第29回大会東京予選で、結果は豊山中(日大豊山)に 7 - 17 で敗退となった。
夏の予選初勝利は、1949年(昭和24年)の第31回大会東京予選で、東工専付(東工大科学技術)に 15 - 3 で勝利した。
夏の予選通算成績は29勝73敗である。
開成高校の校章は「ペンは剣よりも強し」という格言に基づいているようである。
果たして、開成のペンが強豪校のバットを上回る日は来るのだろうか?
以上です。
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