
世界チャンピオンという存在は…(亀田興毅vs孫正五戦を観て)
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spa
2013年11月22日 07:22 visibility2531
先日、韓国で行われた
WBA世界バンタム級タイトルマッチで、チャンピオン・亀田興毅に判定負けした挑戦者の孫正五が、判定を不服として、WBAに提訴する考えを明らかにした。
提訴して勝敗が入れ替わる訳ではないが、亀田との再戦を要求することが孫陣営の狙いだと思われます。
孫正五にとっては、まさに最初で最後であろうビッグチャンス。
これをモノにしようと、ひたすら前進を繰り返し、ダウンまで奪う大健闘。
孫正五は、おそらく自分の実力以上の力を本番で出し切れたのではないでしょうか?
対する世界3階級制覇チャンピオン、亀田興毅は…
1Rはリラックスした動きからスピーディーなパンチを孫に浴びせていた。
足を使い、相手をよく見て、不器用な孫を簡単にコントロールしているように見えた。
もとより、実力の差は歴然としているはず。
これは中盤までにKOで決まりそうだな…
と、僕も苦々しく思ってました(苦笑)
しかし、2R以降は圧力を強めてきた孫を亀田は捌くことが出来ず、乱戦に巻き込まれることになる…
亀田も、時折、思い出したようにフットワークを使うも長続きせず、不器用に前進を繰り返す孫と、世界タイトルマッチとは呼びたくないような打ち合いを続けた。
両選手とも防御技術がガード一辺倒なので、どうしてもガチャガチャとした打ち合いになってしまう。
空振りをさせて隙を突くとか
ラフに出てくる相手にカウンターを合わせるとか
世界タイトル戦に相応しいテクニックは、残念ながらそこには無かった。
そして、両選手ともにパンチ力がない。
亀田があれだけパンチを当てても怯まないのは、孫がタフというより、亀田のパワーレスが原因かと思いました。
こうして亀田は、世界14位の挑戦者にダウンまで食らわされ、激しく消耗して試合終了。
試合後のダメージ、消耗度は孫正五より亀田興毅の方が深かったですね。
しかしながら
ボクシングという競技は、倒すことと共に判定競技という側面も持つ。
ラウンド毎に採点を積み重ねるポイント制度は、時として、観ている側の印象と実際のポイント差にズレが出ることも珍しくない。
僕もこの試合を自分で採点しながら観ていたが
僕のポイントでも
亀・・・・9・・998・・ 115
孫9999・99・・・99 112
このように亀田の勝ちになりました。
亀田の方が孫に数多くのパンチを浴びせていたのが、ダメージを与えられなくとも、ポイントには繋がっていたと思います。
ただ、亀田の方がダメージは受けてましたし、常に前進していたのは孫だったので、孫陣営はこの判定に不服なのでしょう。
もし、孫の提訴が認められて、WBAが両選手に再戦指令を出したとしても…
チャンピオンと14位が、因縁の対決もクソもないと思うんですけど(苦笑)
帰国した亀田は
「減量も楽ではなくなってきている。早いとこ、S・フライ級に下げて、4階級を狙いたい気持ちもある」
と、コメントしている。
山中との統一戦を避けて、4階級制覇したところで、そこに何の意味があるのだろう?
世界チャンピオンがしょうもない試合をしたり、ありえない判定で勝ってしまったら、むしろボクシング人気低迷のきっかけとなってしまう。
それだけ、世界チャンピオンというのは重たい存在だと思います。
世界3階級を制覇しているチャンピオンがいつまでも「浪速の逃犬」と言われている状況を打破してください。
負けたっていいだろ!
山中慎介に噛みついてみろ!
君が「浪速の闘犬」になることを望んでいます
spa
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