湯場忠志の偉業

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    2012年02月08日 20:32 visibility1856

過去の日記で湯場忠志というボクサ-を紹介しました

その湯場忠志がついに、日本人ボクサ-初となる、日本タイトル4階級制覇の偉業を成し遂げました。

35歳、実にプロ49戦目での栄冠です。

96年にプロデビュ-した湯場選手は、翌97年に全日本新人王を獲得。

サウスポ-スタイルのボクサ-で、183cmの長身から繰り出す左ストレ-トは一撃必倒の威力を秘め、宮崎の地方ジムに所属しながらもメキメキ頭角を現し、2000年に日本ライト級のタイトルを獲得しました。

将来を大きく嘱望されていた湯場選手ですが、ここで幾つかの問題にぶつかります。

まず、183cmという長身でライト級(~61.2kg)のウエイトを作るのが困難になってきました。

加えて、ライト級以上の中量級はアメリカ・南米・中南米を中心に世界タイトルが回っており、多くの日本人ボクサ-が活躍する軽量級とは違い、よほどのことがない限り、日本人には世界タイトルに挑戦する機会すら巡ってはきません。

さらに、湯場の所属する宮崎の地方ジムでは世界タイトルマッチの交渉を行なえる環境にはありません。

ここで湯場は目標を世界タイトルから、今まで誰も成し得ていない「日本タイトル・4階級制覇」に切りかえ、ライト級タイトルを返上し、03年にス-パ-ライト級、05年にはウエルタ-級のタイトルを獲得し、日本人として三人目の「日本タイトル・3階級制覇」を達成するに到ります。

この間、幾つかの敗戦も経験し、度重なる故障から引退も考えたという湯場ですが、4階級を獲るという執念を持って、さらにス-パ-ウエルタ-級のタイトルに二度挑むも敗戦。

無冠になって4年、いつの間にか35歳になりながらもあくなき執念でチャンスを待ち続けた湯場に、さらに一つ上のミドル級で4階級制覇のチャンスが巡ってきました。

前チャンピオンがタイトルを返上したことに伴い、ランク1位、カルロス・リナレスとの王座決定戦に挑む権利を得ました。

勝っても負けてもこれが最後という気持ちで臨んだ湯場選手と、前世界チャンピオンの兄ホルヘを持つカルロス選手の意地と意地のぶつかり合いはまさに激闘でした。

戦前の予想では若さ、勢い、パワ-に勝るカルロス有利の声が多く、22歳のカルロスが35歳の湯場を一方的に打ち込んでましたが、一瞬のスキを突いた湯場の左で形勢が逆転。

ここから試合は消耗戦となり、いつどちらが倒れてもおかしくない打撃戦に会場は盛り上がりましたが、最後は長年信じて打ち込んできた湯場の左が勝負を決めました。



日本人初の4階級制覇達成です!

諦めずに頑張っていれば必ず夢は叶う

こんなクサイ台詞を地で行った湯場に、会場からは大声援が贈られていました。


当初は4階級獲って引退ということだったらしいですが、獲れなかったス-パ-ウエルタ-級に再度落として5階級も狙いたいと広言しました。

亀田興毅のインチキ世界3階級制覇より、湯場忠志の日本4階級制覇の方が遥かに価値が高いと多くの方に知って欲しいですね。

YOU-TUBEで湯場-カルロス戦が観れますので、ぜひ皆さんにも観て頂きたいと思っています。












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