個人的「これぞ埼玉」 上尾高校

  • Mr.black
    2015年09月26日 10:08 visibility3706

所沢で女子プロ野球を観戦の翌日、今度は高校野球埼玉県秋季大会を狙いました。

9月上旬にまず地区大会が行われており、その勝ち上がった学校で戦われる県大会がちょうどシルバーウィーク期間から始まるからです。

県大会の抽選はシルバーウィークの少し前に行われるのでギリギリまで「どこで観戦するか?」が決まりませんでした。(試合会場が4箇所あった為)

でも抽選結果を見て即決しました。

上尾市民球場での「慶応志木ー上尾戦」です。





1塁側: 慶応志木(しき)高校。

慶応義塾大の系列校という以外には情報を持ち合わせていません。(失礼しました。汗)

ユニは大学と同じデザインです。




3塁側: 上尾高校。

昨今埼玉代表というと浦和学院・春日部共栄・花咲徳栄など私学勢が多いですが、個人的には「埼玉代表校」というとこの上尾高校です。

1970年代から80年代、春夏何度も甲子園に出てきた強豪。(合計7回)

最高成績は第57回夏のベスト4ですが、個人的に一番印象に残っているのが第61回の夏(1979年)。この年の春センバツ準優勝で夏全国制覇を目標に甲子園に出てきた浪商をあと一歩のところまで追いつめた上尾の奮闘ぶりが今でも記憶に残っています。

最後の夏出場は1984年の第66回大会。もう31年も前のことなのですね。古豪になりつつある学校ですが、このままで終わっては欲しくないです。

ユニのデザインは以前と同じでホッとしました。伝統校にはむやみに変えて欲しくないので。

アイボリーの無地ユニに濃紺基調のシンプルデザイン。「上尾高校」の胸マークが印象的。









試合は初回から上尾がペースを掴みます。小技で相手を翻弄し、ランナーを溜めてジワジワ攻めて行く試合巧者ぶりが目を引きました。

ピンチの連続でたまらず伝令が出た慶応志木。



序盤で大きくリードした上尾は継投に入りました。この11番の投手が私の目を引きました。

球種はあまり多くなさそうでしたが、目を見張ったのは投球モーションとストレートの伸び。

昨今はテークバックが小さい投手が多いのですが、この投手は腕を大きく引き、そこからムチのようにしならせて投げていました。(私が学生時代教わった投法です。)

そこから繰り出されるストレートは伸びがありました。おそらくはスピードガン表示以上に打者が速く感じる球だったと思います。

あいにく秋季大会なので選手名鑑などは販売されておらず、この投手が1年なのか2年なのかは分かりませんでした。顔が幼く見え、身体も小柄で華奢だったので1年生だったかもしれませんが、先行き楽しみな投手でした。仮に1年だったとしたら次期エース候補でしょうね。



試合結果は9-0で上尾の7回コールド勝ち。まずは県大会初戦を無難に突破しました。


私の印象では上尾はしぶとく攻めて1点ずつ奪い、堅守で失点を防ぐスタイルでした。

甲子園から遠ざかっているとはいえ今でも県内では強豪です。私学勢の壁を破って再び甲子園に戻って来ることが出来るでしょうか?



上尾選手の行動で目についたのはキビキビした動きと礼儀正しさ。

このように深々とお辞儀し、グランド整備はダッシュで出てきてもの凄い勢いでならしていました。かつて香川で見た観音寺中央高校の動きを思い出しました。



久しぶりに生で見た上尾高校。

このグランド整備を見て「駆けつけた甲斐があった」と思いました。


「甲子園だけが高校野球の全てではない」、これは私の持論です。

でも一方で「そこを目指して懸命に駆け抜けることに意義や意味がある。甲子園の存在意義はそこにある」とも考えています。

願わくばその地に生まれ育った選手に「郷土の代表」として甲子園という大海を見て欲しいものです。私が公立校を応援するのはまさにその思いがあるからこそです。

頑張れ、上尾高校。

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