かつては県立が強かった (県立尼崎)
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Mr.black
2016年03月31日 13:05 visibility5656
愛知県で高校野球春季大会を観戦して今期のスタートを切りましたが、続いて今度は近場の兵庫県に行きました。
訪れたのは大阪から最も近い兵庫県の大会会場、尼崎球場です。現在はネーミングライツで「ベイコム野球場」という名称になっています。
兵庫県は非常に大きな県。なので春と秋の大会はまず地区予選から始まります。
ここ尼崎球場では「阪神地区・Bブロック」のトーナメント大会が行われていました。
観戦したのは「県立尼崎ー尼崎稲園戦」。
1塁側: 県立尼崎高校。
現在はごく普通の公立野球部ですが、昭和20年代~30年代は兵庫県でも屈指の強豪校でした。
春4回、夏1回甲子園に出ており、センバツで2度ベスト4があります。
薄いアイボリーユニに濃紺基調。胸には筆記体で「Amagasaki」。
帽子は白と濃紺のツートン。
ちゃんと統計をとっているわけではありませんが、兵庫県はこういうツートンの帽子が多いように感じています。代表格は報徳や東洋大姫路ですが、兵庫大会を観戦すると割合よく見かけます。今回のセンバツに出ていた長田高校もツートン帽子でしたね。
3塁側: 尼崎稲園(いなぞの)高校。同じく県立校。
こちらは濃いめのアイボリーユニに濃紺基調。ストッキングはブルー。
胸には「INAZONO」。
今はごく普通レベルの野球部のようですが、ずっと以前強かった時期があったと記憶しています。私の若い頃(苦笑)だったと思うのですが、県大会の上位に勝ち上がって来ることが何度かあったはずです。
試合は1回裏に県尼がタイムリーヒットで1点先制。
すると2回表にすぐ稲園がスクイズで同点に追いつくという接戦になりました。両校の実力伯仲という感じの展開。
同時期に甲子園で行われているセンバツでは全国レベルの試合が見られ、それらに比べると失礼かもしれませんがごく普通レベルの試合です。
でも個人的には「いかにも普通の高校生が一生懸命やっている部活」というこの感じが好きなのです。価値観はそれぞれ別個でいいでしょう。
いつも言っていることですが、「甲子園は素晴らしい。でも甲子園だけが高校野球の全てではない」のですから。
試合は6回裏に1点勝ち越した県尼がそのまま守り切って2-1で勝利。2回戦に進みました。(各地区内で更に細かくブロック分けされており、1ブロックごとに2校が県大会に進めます。)
県尼の投手は球威はそれほどなかったものの、変化球が際どいところによく決まっており、巧く打たせて取っていました。バックも好守で投手を盛り立てていました。少ないチャンスをものにしてあとは守り切るという高校野球の基本みたいな勝ち方です。
かつてはどこの都道府県も公立が強かった時代がありました。
でも今は強化した私学が圧倒的に優位に立っており、公立校が甲子園に出る機会はどんどん少なくなってきています。
そんな状況の中、公立校の奮闘ぶりを少しでも多く生で見たい。そう思って甲子園に背を向けて地方大会に行く物好きな人間が居てもいいでしょう。
甲子園に行けても行けなくても球児達やマネ達にとって高校野球が一生の素晴らしい思い出になればそれが一番だと思っています。
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