二度目の寄贈

  • Mr.black
    2020年03月28日 09:24 visibility579

2015年の春、東京ドームの野球殿堂博物館(以下「博物館」)にそれまで自分が撮り溜めた野球場の写真を寄贈しました。

「執着していつまでも手元に置いていたら自分の死後はゴミにしかならない」と考えたからです。

 

しかしながら寄贈の申し込みをした時には「はたして受け入れてもらえるだろうか?」と不安もありました。

「ダメだったら次はどこに打診しようか?」と先のことも考えていたので、受け入れてくださった時にはただもう感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

その夏、お礼を言いたくて博物館を訪問。

応対していただいた学芸員さんに「もう少し野球場行脚を続けるつもりですが、写真がある程度溜まったらまた寄贈出来るでしょうか?」と尋ねたところ、「お願いします」と回答いただきました。

 

その言葉を励みにして新たに81箇所を訪問。先日二度目の寄贈を実現することが出来ました。

 

前回はアルバム6冊、今回は5冊、合わせて11冊になります。

訪問した野球場の数としては前回143箇所、今回81箇所で合わせて224箇所です。(その他、再訪・球場跡地・マスコット写真などもあり。)

 

 

↑ 今回最後の224箇所目、マスカット補助球場(岡山)。

 

ハッキリ言って「一部を除いた大部分の写真には『現時点で』それほど大きな価値は無い」と思います。

しかし「将来それらの野球場が改修や建替工事で姿形が変わったり、あるいは閉鎖・解体されて消滅したら『これがかつての〇〇球場の姿だ』という価値が出てくるかもしれないし、資料として何らかの役に立つかも」と考えています。

私は「野球場のビフォーアフターの『ビフォー部分から中間部分』を担いたい。後世の野球ファンが今私たちが観戦している時代の野球場の姿を見ることが出来るようにしたい」と思っているのです。

 

そうは言っても私が訪れた野球場の数は日本全国でみればほんの一部分にしかすぎませんがね。未開拓の県もありますし。

なので「他に多くの野球場を訪れた人々がその記録を公的機関に残してくれて、それらが共有できるようなシステムが構築されるのが理想」だと思っています。

それぞれが各個人の所有物ばかりだと消失や埋没する可能性があります。仮に残っていても権利関係等が資料共有の邪魔をすることがありますからね。公的な機関同士であればその点がスムーズにいくかもしれないので。

 

・・・ところで年初の頃は「また各地を徘徊し、写真が溜まったら三度目の(そして最後の)寄贈を目指そう」と考えていたのですが、状況は一変しました。

「もしかしたら今回が最後になるかもしれない」と思い始めています。

 

野球場行脚の最後がどんな幕切れになるのか?・・・正直自分でもわかりません。

でもいずれはどこかで終点になります。その日が来るまでは可能な限り走り続けたいものです。

 

 

最後に。

今回も寄贈を受け入れてくださった野球殿堂博物館の方々には御礼申し上げます。

コロナの影響で現在臨時休館になっていますが、皆様お元気で再開される日を待っています。

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