空気を読む
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こじっく
2011年04月18日 20:54 visibility138
この写真、テレビの画面を撮ってみました。
自らの凡打に首をかしげる新井選手。
子供の頃、カメラでテレビ画面を写して
「ウルトラマンやゴレンジャーの写真を撮りたい」
と言って家族に笑われて以来・・・テレビ画面を撮るという発想が自分にはなかったのですが、あら案外上手く行った・・・。
思えばテレビもあの頃はブラウン管だったし、写真もフィルムから現像していた。
あの頃だったら、本当に難しかったかもしれませんが今なら割と簡単。
あの頃からもう30年ぐらい経っているんですね・・・。
さて、今日のきんにくん様の日記が面白かったので僕も社会人1年目の話を書かせてください。
僕は人よりだいぶ遅れて社会人になったので、初めて「正職員」としてお給料を手にしたのが28歳でした。
それまでは「時給」しかもらったことがなかったので、嬉しかったです。
しかし、社会人1年目・・・正直、職場で浮いていました。
自分では普通に働いているつもりでも、周りから見ると学生気分の抜けない「社会をナメた若者」に見えていたようで、冷たい視線を感じながら働いていました。
全て自分に原因があるんですけどね・・・。
そして、1年目のある時期に、さっぱり「成長」しない僕を見かねてある先輩が僕に言って下さいました。
「君は空気を読むことを覚えた方がいい。『空気を読む』と言えば、君は気の利いたことを言ったり、笑いを取ったり、自分が何かヒーローのようなことをして周りから賞賛されることを思い浮かべるみたいだけど・・・それは違うよ。君はね、人の話の流れを自分の言葉でよく遮ってしまってるんだよ。まずはそれさえしなければいい。ただ黙ってそこに存在する・・・それだけで半分は職場の人間として役目を果たしていると思っていいよ。君にとっては先輩の目障り、耳障りにならず仕事をするだけでも大した進歩だよ。『組織』の一員になることを君はつまらないことだと思っているようだけど、それは実は大変難しいことなんだよ。そして、職場で小さな信頼を積み上げていくことはとても気持の良いものなんだ・・・。」
今思えば、「お荷物」の僕のために、当時の僕のレベルに合わせてアドバイス下さった有難い言葉でした。でも、
当時の僕はかえって先輩に反発を覚えました。
そして
「ああ、この人も同じか・・・前にも俺は同じことを言われたことがあったな・・・」
と、思い返しました。
僕は社会人になる前、2年間専門学校に行っていました。
当時の僕は本当に嫌な年長者で、授業中にうるさい年下をどやしつけて粛々と授業をしていた先生の立場をなくさせてしまったり・・・年下のクラスメートに年長者を気取って要らんお節介を焼いたり・・・クラスの「王様」のように振舞っていました・・・今思えば何の根拠があってそんなことしてたのか恥ずかしい限りです。
そんな僕を見かねて、あるクラスメート(もちろん年下)が僕に忠告してくれました。
「こじっくさん、もっと空気読んだ方がいいですよ。こじっくさんはみんなより年上だから色んなモノを見て来てると思うし、俺らよりずっと考えが深くて『さすが』と思うようなことを言ってくれてるけど、同じ教室にいる限り年上も年下もないんですよ。みんなと同じ空気吸わないとヤバいっすよ。みんなこじっくさんに正面から言えないけど・・・はっきり言って嫌われてますよ」
その時の僕は正に先輩風を吹かして
「うるせえなぁ、空気ってのは読むもんじゃなくて、自分が変えるもんなんだよ」
とか言った記憶があります。
しかし・・・いくら強がっても、無責任だった(はっきり言って親や先生が責任を取ってくれた)学生時代と違い、社会人になると「職場で生きていけない」ということは「無職」になることを意味します。
僕は周りの人に多大な迷惑をかけながら変わっていきました・・・変って行ったはずです・・・いや、変えてもらったんです。
あれから7年。
今では僕は助言を下さった先輩と違う職場で働いています。
僕が今勤務している法人に誘って頂き、転職したからです。
転職できたのも、僕を変えて下さった前の職場の皆さんのお陰なのです。
僕に忠告を下さった二人の人には共通点があって、お二人とも僕が手本にしたいと思うような明るく仲の良い家庭を築いておられます。
本当に「空気の読める」人は思いやりがあって、気転が利いて、みんなを幸せにできる人だと思います。
加えて、お二人は勇気のある人だったのだと思います。
「空気」を読んでも何もできない、何もしようとしない人が一番ダメなんだと思います。
僕も、「空気」を読み、勇気を持って職場や地域や家庭のために行動を起こせる人間になりたいです。
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- 事務局に通報しました。
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