浦和レーズンvs鹿島アントニオ猪木
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ブダペスト二郎
2009年12月06日 07:37 visibility82
いつまでラボーラというものを続けるか分からないものだし、ということで
書ける時に書いておこうと観戦記。
3連覇のかかるアントラーズが埼玉にてレッズとの対戦。アウェイのアントラーズは前節に同じく、
トップにコウロキとマルキーニョス、オフェンシブに本山・野沢、ディフェンシブMFに小笠原と中田U時工事、ディフェンスラインは内田、岩政、伊野波、新井場、GKに曽ヶ端。ホームのレッズはポンテを先発させず、トップにエジミウソン、2列目に原口、山田直、達也、中盤に阿部、啓太、ディフェンスが山田暢、坪井、闘莉王、平川、GK山岸。
序盤から目立つのがレッズの前線からのディフェンス。よく後ろに戻ってからのアタックを敢行し、鹿島の中盤からボールをひったくるシーンが目立つ。
右サイドの達也がよく惜しいシーンに顔をだし、チャンスメイクするが、決定的な場面を作るまでに至らず。解説の山本山が言っていたように、裏を取ってシュートというシーンが攻勢の割りに少ないところがあった。
川崎の結果を気にするよりも自分たちで勝ち点3を、と意気込む鹿島は、ホームの声援をバックに果敢にアタックする浦和の攻撃を受け止めつつも、切れ味鋭いカウンター狙い。マルキーニョスがスベルシーン(ギャグを言ったわけではない)がやや目立ったけれど、とりわけコウロキのスピードとドリブルは脅威であった。
中盤のパス交換から小笠原が前を向いてボールを受け、右サイドの内田に展開し、るっくあっぷして余裕を持った状態からドリブルで切れ込まずアーリータイムス、もといアーリークロス。バウンドしてキーパーが出られない位置に出てきたボールはコウロキの頭に捉えられ、ネットに(千葉のバイアーノではない)吸い込まれた。
レッズは終盤意地が感ぜられるドトールコーヒー、もとい怒涛の攻めを見せるけれど、
オリヴェイラの采配にも、そしてチャンピオンらしい選手層の厚さやゲーム運びにも貫禄を見せ、
アントラーズが栄冠を得た。
以下個人採点
浦和
山岸6 スリッピーなピッチで奮闘。シビアなゲームであった。
山田暢6 要所を押さえたらしい、働き。
坪井5.5 肝心な場面で競り負けるシーンがあった。
闘莉王6 迫力ある攻めと、強いディフェンスも見せた。
平川6 よく走ってはいたけれど。
啓太5.5 激しいディフェンスだったが、走り回らされたという感もある。
阿部6 あと一歩でチャンスというシーンに絡んだが・・・。
達也6 チャンスを演出するがせわしないパスやキックでもったいない場面が目立つ。
山田直5.5 らしいトラップ技術などは垣間見せたが、達也に同じくあせりによってのミスで決定機を作れず。
原口6 守備面での成長が見られ、随所に好プレー。後半からはエネルギーがきれたが。
エジミウソン5.5 岩政の高さ、伊野波のスピードに押さえ込まれた。
交代選手
ポンテ5.5 中盤でうまくボールを受けて展開もした。
高原5.5 惜しい競り合いなどもあったが、決定的なシュートはなかった。
エスクデロ6.5 攻めるしかないという状況で気迫を出してチャンスにからむ。
鹿島
曽ヶ端6 良いシュートストップを見せた。飛び出しにやや危なっかしいところもあったけれど。
内田6 不本意なシーズンだったかもしれないが、アシストもあり、内への切り込みも有り、持ち味を出した。
岩政6,5 秋田の後継者としてふさわしい、粘り強い守備。
伊野波6.5 一度足を滑らせてエジミウソンに抜け出されたシーンはいただけないが、読みとスピードでよく相手の攻撃を止めた。
新井場5.5 競り合いに負けるシーンもあり、相手の攻撃にさらされる場面が目立った。
中田6 要所で彼の落ち着きが、チームに調和をもたらした。
小笠原6 ボールを奪われるシーンもあったが、展開力や競り合いの強さを見せた。
本山5.5 彼らしいプレイは少なかったが攻守に仕事はこなしていた。
野沢6.5 ゴールを決めていれば、という感じだけれど、キックの美しさ、トラップの正確さなど、随所に素晴らしいプレー。
マルキーニョス6.5 ゴールは決められなかったが、野沢に出した素晴らしいサイドチェンジ(その後、更に走りこんだ小笠原が詰めたシーンはこのゲームで最も素晴らしい攻撃であった)や、激しい守備、守勢から攻撃に転じるときの走り出しなど、存在感があった。
コウロキ7 裏をとる動きやカウンター時のドリブルなどで相手の脅威になった。決勝ゴールも素晴らしい。
交代選手
ダニーロ6 すぐにイエローを貰うような激しいプレー。競り合いの強さが光った。
紳士服のAOKIと田代は略。
浦和はアグレッシブに戦い、決して悪いゲームではなった。前線からの守備では特によい面を見せた。来期に向けて、ボールを回すことからではなく、ゴールを奪うことからの思考が出来るのか、その方向性には注目。
鹿島は失速する時期もあったけれど、底力を見せ付けた。川崎が優勝するのでは、とシーズン途中から思っていたけれど、今日のような本当に厳しいゲームをモノにしての優勝は価値が大きい。
3連覇というのはまさしく偉業であるが、来期は中盤に新しい選手がどれだけ割って入れるかというのが気になるところ。最終節の先発は本山、野沢、小笠原、中田と野沢以外は30歳。やや世代交代が遅れているというのは否めないところだろう。
それにしてもオリヴェイラの手腕は相当なものだと思う。次期日本代表監督の話はまだあんまり話題に上らないけれど、西野や関塚よりも断然彼のほうが良いと思う。西野も関塚も日本人監督としては最有力と思うけれど。
さいならざきせいごう。
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- 事務局に通報しました。
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