「地頭」を鍛える…?

  • フジ
    2012年02月07日 23:46 visibility82
「地頭」と書いて、「じあたま」と読みます。「泣く子と地頭には勝てぬ」の地頭ではありません。
 

最近この言葉が、受験やビジネスの場で言われるようになりました。
 

もともと持っている頭脳の質を指す言葉なのですが、学校の中に一人は、特に勉強している訳でもないのにテストで良い点をとるという憎たらしいのがいたと思います。そういうのが「地頭」がよい人といわれるわけです。


初めこの言葉を見たとき

 

なぜ歴史用語が受験やビジネスの文脈で語られるのか?
 

と思ったものです。
 

で、その「地頭」を鍛える「地頭」のトレーニングとかいう本や記事が見られるようになったのですが…
 

ハッキリ言ってウソです。
 

「地頭」は鍛えられるものではありません。
 

「地頭」と似たような言葉に、「地肩」という野球の世界で使われる言葉があります。
 

もともと持っている肩の強さのことですが、滅茶苦茶な投げ方でもボールを100メートル以上投げられるぐらいの肩だと思ってくだされば結構です。
 

この肩の強さは、凡人がどれだけ努力してもかないません。
 

凡人は、投げ込みや走り込み、筋トレなど日々の鍛錬で総合的に鍛えているのであって、地肩そのものを鍛えているわけではありません。
 

同じように我々のような凡人は、日々の勉強で鍛えている訳ですが、どんなに頑張っても、
 

本当に頭の良いヤツ(=「地頭」の良いヤツ)にはかなわない、
 

と思う瞬間があります。
 

ただ、本当に頭のよいヤツというのはそうざらにいないので、努力次第で凡人も相当なところまで行けます。日々の勉強をしっかりすること、勉強することが当たり前だという感覚、生活習慣を身につけていくことがやはり重要なのです。
 

日々の勉強なくして学力向上なし。
 

話は変わりますが、少し前に「百マス計算」というのが話題になりました。
 

あれも結局は日々に勉強習慣を身につけさせるための手段だったのですが、いつの間にか
 

「かつての詰め込みの復活だ」
 

といった批判にさらされるようになりました。
 

この国には、子供を勉強させることに批判的な方たちが多いようです。
 

そのくせ、学力向上を声高に叫ぶわけですから、訳がわかりません…。

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