高校選手権香川大会1回戦
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のんがめ
2009年10月12日 15:24 visibility1552
香川大会鉢伏ふれあい公園グラウンド会場続く第3試合は高松中央高校と大手前高松高校の対戦です。
香川大会は1回戦から芝のグラウンドで試合ができます。(他の四国地方もほぼ全日程芝グラウンドを利用する県が多い)
他県の選手には羨ましいのでは。
かと思えば、他のいずれの県にもあるであろうベンチのテントがなく、監督・スタッフ・控え選手は強い日ざしに照らされながらの采配です。
また、写真のように、香川県では選手が車座になってスタッフの指示を聞くシーンがよく見られました。
(写真はハーフタイムです)
それぞれの県でそれぞれの文化があるものです。時間があれば日記か何かで紹介してみたいです。
さて、閑話休題で、サッカーに話題を戻します。
まず、両チームのサッカー部の紹介をしますと、高松中央高校は総体予選はベスト8、ここ数年ベスト4・8に続けて入っており、今大会ノーシードで1回戦から試合をすることの方が不思議な強豪校です。
一方、大手前高松高校は部員は11名でかつ全員1・2年生というチーム。試合前から、大手前高松が高松中央とどこまで対等に戦えるかが焦点となりそうです。
大体、この手の試合は点を取られるまでどこまで持ちこたえられるかが1つのポイントになるのですが、試合は前半1分、高松中央は最初の攻撃であっさりゴールを奪ってしまいます。その後も、一方的に大手前ゴールに攻め込み点を次々に奪っていき、快勝しました。
写真は後半4分、高松中央5番の選手のゴールです。
高松中央は、四国新聞の特集記事によると、「歴代セントロ戦士の血を受け継ぎつつ新しいサッカースタイルを求めてきた。緩急自在の中央突破。伝家の宝刀カウンター。なにわ節サッカー部、試練こそ肥やしです」と書かれていました。
その通り、チームの横断幕には「なにわ節サッカー部」と書かれていました。「なにわ節」とは監督が関西弁で話術あふれるユニークな語り口で選手に適格に指示を出されていたからでしょうか。
監督は選手に試合のテーマを授け、選手同士でコーチングをしあったりすることを求めていました。相手チームに戦力差がありましたが、決して手を抜くことなくプレーをしました。
一方の大手前高松高校には、高松中央高校はちょっと相手が悪すぎたかもしれません。しかし、自分達が現在できることは全てパフォーマンスとして発揮できたのでしょうか。なかでも、GKに対し多くの選手がサポートしたり、声をかけたりGKが抜かれたあとDFが何回かボールをクリアするなど、必至にカバーする姿には感銘を受けました。
高松中央高校のプレー1つ1つに対し、大手前高松高校の選手は大いに勉強になったのではないかと思います。運動量や体つきが違うのは仕方ありませんが、トラップの仕方、スペースへの走り込み方、カバーリングや声掛け、ドリブル・フェイントあらゆるプレーに参考になる点は多々あったと思います。
特にキーパーの1番の選手、高松中央高校のGKのパントキックをきちんと見ていましたか?下の写真が少しヒントになるかもしれませんが、パントキックはボールを自分の立ち位置よりも右前にボールを落として、右足は真っ直ぐ振り上げるのではなく、腰を横にひねって横からボールに足を当てるように蹴り上げていくとボールの飛距離が伸びていきますよ。いろいろ練習してみて欲しいと思います。
おそらく、大手前高松高校はおそらく自分たちで工夫しながら練習して技術を磨いているのではないかと思います。
これは指導者のいない学校のサッカー部どこでも言えることですが、教えてもらえる人がいなくても現在はコーチ本・DVD・相手チームを見るなど、自分たちがその気になればいくらでも知識を吸収できる環境が現在は整っています。あとは自分たちで主体的に様々なレベルが向上できるよういろいろ挑戦して頑張って練習して下さい。自分たちの環境を憂いても何も改善されるものではありません。
そして、高校サッカーは決してプロやセミプロ養成の場ではありません。さまざまな環境にある高校が様々な目的でサッカーに取り組むから見ている我々もプレーしているみんなも面白いのです。
せっかくしているサッカーです。プレーがうまくいかなかったからってサッカーが嫌になったりすることなく、是非もっともっと好きになってこの若い年齢だからこそ、サッカーを楽しんで欲しいと思います。大手前高松高校の場合、勉強が中心なんだと思いますが、部活をしている成果がマイナスになることはありません。人生1度の高校サッカー生活、最後まで全うして高校卒業、そして希望の大学に合格して欲しいと思います。サッカーの厳しさ、鍛えた体力が3年になって受験勉強に大いに力になるはずです。
何か、長文になってすみませんでしたが・・・。
最後に高松中央高校は10月17日、2回戦は小豆島高校(シード)と瀬戸大橋記念公園球技場で対戦します。上位進出への第1関門ですが、「最強のノーシード」が全国大会までたどり着くことはどのスポーツでもよくある話です。
全国に「なにわ節サッカー」が披露できるよう頑張って下さい。
※学校紹介(HPより抜粋)
高松中央高校
所在地は高松市。1899年創立の私学。当初は和洋技芸女学校、戦後高松女子商業となり1974年から普通科を設置。高松中央高校となり男女共学となる。現在は普通科・商業科からなり、四国初の「7つの習慣JTM」と呼ばれるリーダーシップ開発講座を導入。野球部・サッカー部は三木町に専用グラウンドを持つなど部活動にも力を入れている。
大手前高松高校
1957年、丸亀市にある大手前中学・高校の分校として高松市に設立。中高一貫教育が基本だが、高校からでも入学できる。受験指導に特徴があり、東大・京大・医学部を目指す栄冠進学コースなど4コースが設置されている。
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- 事務局に通報しました。
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