箱庭の王

野球以外の話を書くのは非常に珍しいのですが、F１の話。
HONDAが撤退するという話を聞いたときに、個人的には至極当然だなぁと感じたので。
だって今のF1ってなんだか魅力がないんだもの。

たしかにフォーミュラ１は、現在存在する自動車レースの中の最高峰、少なくとも最高峰の1つであるのは間違いないと思う。ただ、それが今のF１は「世界最高峰の自動車レース」であっても、「世界の“てっぺん”」なのだろうかか。
私は根本的にモータースポーツに関しては素人、車って言うものに対しても「移動の道具」以上の魅力を感じない、レースに参加するでもない一般人が速い車に乗る意味なんて全く理解できない人間だ。はっきり言ってなぜスポーツカーの類がなぜ一般販売とかしてるのか真面目に解説して欲しい。
だから、もしかしたらこの認識は間違っているのかもしれないし邪道なのかもしれないのだけれど、直感的に今のF１に本当の意味での最高峰である魅力が感じられないのだ。
間違いなくF1は現在存在する自動車レースの中の最高峰だろう、しかしそれは並ぶ者がいないがために相対的に最高峰であるだけであって、現在人間が持ちうる技術の粋を集め、到達できるだけの高み絶対的に追い求めていった結果としての本当の意味の“てっぺん“だとはどうしても感じられないのだ。そこに興が冷めてしまう。
具体的にどのあたりがって言うのは素人があれこれ言ってもどうしようもないので避けるが、例えばエンジンのワンメイクを検討だなんて話には、正直耳を疑った。
なんというか、傲慢じゃないだろうか。自分たちの都合で、「こうした方がおもしろいだろう」と勝手に決めつけて、たがをはめて、私に言わせれば「手抜きをして」その中で一番だと言い張っている。
そんなのは一番じゃないよと私は言いたい。

自らが作り上げた「箱庭」の中で、最も優れていることになんていったいどれほどのおもしろみがあるというのだろう。なんの価値があるというのだろう。
自分が子供のころ、F1というスポーツのことは、技術の粋を集めて現在人間が到達しうる高さの高みであったように感じていた。それは私がまだ子供で、「箱庭」の存在に気づいていなかっただけなのかもしれない。けれども間違いなく言えることは「箱庭」など無かった方が間違いなく魅力的だったということ。
少なくとも今のF1ではたとえ勝ったとしても、「F1で一番のうちは車の技術力で世界一なんだ」と主張することは出来ないよね？そう主張しても、「今のF1はレギュレーションで・・・・・・」って言われちゃうよね？
変な開発制限が行われているせいで、枝葉の技術革新ばっかりで差が付いてさ、もっと根本的なところで「より速い技術」を追い求められない、歪なところでの技術競争になっているように見える。
結局開発費が高騰しているのも、変な制限を加えてるからこそ、費用対効果の悪い部分の開発に資源を投入するかしないかで他チームとの差が付いてしまうので、チキンレースの中で仕方なくそこをやらざるを得ないからではないのか。
そんな状態じゃ本当に「世界最高峰の自動車レースに参加している」だなんて広告価値はあるの？そこに参加していることが、勝利することが本当に自動車会社にとって自らの技術力を知らしめる事になっているの？
世界最高峰ではあってもそこはただ他に並ぼうとする者がいないから一番であるだけじゃない、行こうと思えばその先の高みって間違いなくあるじゃない、それは素人が見ていたってわかるよ、そんなところでドングリの背比べしてたって、すごい会社だなぁとは全然思えないよ。
現時点でMotoGPやインディからの撤退はないっていうのはそういうところがあるんじゃないのかかな。F１はそれらと比べたときに、FIAのたがをはめようとしている意向が明らかに強いから。

戦力均衡策を推し進めたプロスポーツリーグっていうものにも同じにおいを私は感じる。
絶対的なまでそのスポーツが追求されていない。そのスポーツの本質的な高みにまで到達することを意図的に排除している、私にはそう見える。
それはそのスポーツに対する冒涜だし、そのスポーツを愛する人間に対する冒涜だと思う、少なくとも私にとっては冒涜だ。

-------------------------------------
人気blogランキング＞[Category:野球]
-------------------------------------

っていうのが長野の件に関する前振りのつもりなんですけど、果たしてこれが前振りとして繋がるところまで書く暇があるかどうか。

ってかみんな評価押すんだもんなぁ、こんなときは。書けってか、えぇえぇ書きますよ、顰蹙かおうともね。とりあえず時間とやる気をひねり出すところから始めなきゃですけど。