これでいいんですよ、巨人は。

  • DIME
    2008年01月18日 10:51 visibility245

スタッフミーティングの冒頭が異例の形で公開されたと言うことです。
その目的は「昨年は滝鼻オーナーの考えが正確に報道陣に伝わらず、今年は冒頭の訓示が取材可能となった。(スポーツ報知)」だそうです。

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滝鼻オーナー若手に猛ゲキ!大補強に腐るやつは巨人去れ!
巨人の首脳陣、フロントらが集まったスタッフミーティングが17日、都内のホテルで行われた。会議の冒頭を初めて公開した滝鼻卓雄オーナー(68)は、課題として「戦力の安定」を挙げ、生え抜きの若手の育成を首脳陣に厳命。「少しでもたるんだプレーをした選手は“東京ドームから去れ”というぐらいの気持ちで指導してほしい」と強い口調で訴えた。日本一の奪回と黄金時代の復活に向けた戦いがスタートする。

原監督をはじめコーチ、フロントら総勢約40人の目がスクリーンの文字にくぎ付けになった。「大型補強だけでは勝利の女神はやってこない」。自らパワーポイント(スライド)を操作して今年の課題を説明した滝鼻オーナーは「移籍選手に遠慮せず、それを脅かすような生え抜きの若手を育ててほしい」と強く訴えた。

異例の公開となった。例年、スタッフミーティングは非公開で行われてきたが、昨年は滝鼻オーナーの考えが正確に報道陣に伝わらず、今年は冒頭の訓示が取材可能となった。約30分にわたってマイクに向かった同オーナーは「戦力の安定」の重要性を説いた。

今オフは上原に代わる新守護神として横浜のクルーン、先発の柱の一人としてヤクルトのグライシンガー、4番候補としてヤクルトのラミレスを獲得した。大型補強には成功したが、一方で日本一奪回を盤石なものにするにはチーム全体の底上げが必要不可欠。同オーナーは若手のさらなる奮起に期待を寄せた。

首脳陣には改めて厳しく選手に接するように求めた。「少しでもたるんだプレーをした選手は東京ドームから去れ、仮に補強で自分のポジションがなくなったと腐っている選手がいればチームには必要ない、というぐらいの気持ちで指導してほしい」移籍してきた選手やレギュラーに遠慮はいらない。激しいポジション争いがチームのレベルアップにもつながる。オーナーの熱い言葉に首脳陣の表情も、より一層引き締まった。

「巨人軍の価値がなんであるかを認識してほしい。最も上質なプロスポーツコンテンツを提供しなければいけない」チームを完全に再建し、層の厚い常勝軍団を構築する。そして、ファンサービスにも広く目を向ける。厳しい指導方針も、すべては黄金時代を見据えてのもの。2008年の原巨人は、さらに強くなる。
スポーツ報知
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まぁ正確に言えば「正確に報道陣に伝わらず」=「短い発言だと都合のいいキーワードだけ切り出して自分たちの記事に都合のいいように歪められてしまう」でしょうけど(笑)。
何にせよそうやってある事ない事書くのが仕事だと勘違いしているやからに釘を刺すこと自体は絶対にしなければいけないことなので正しい対応です。
というか、今後は全ての取材に対して録音を行い、そうやって一部が歪められているような報道が見受けられたら公式HPにて取材全文を公開するとかすればいいのにって思いますけどね、まぁそれは“報道殺し”に繋がりかねませんからしないでしょうが。

オーナーが訓示した内容は既に私もここで何度も書いてきたことばかりです、ちゃんと巨人の進むべき道が見えている、おこがましいですけど巨人フロントが思っている進むべき方向性と私が思っているそれとが同じ方向を向いていることが非常に晴れがましく思えます。

先にも書いた(日記:補強の対極にあるもの)ように、よく補強をして育成の対極であるかのように語られますが、実際は育成とは補強の一手段に過ぎません。
今回の報道でも「大型補強にありがちな弊害として若手の気持ちが萎えたりすることは心配される(中日スポーツ)」と書いている記事が有りますが、これは嘘です、逆です。
そもそも、「順調にすくすくと若手が伸びていない」と現状を見るからこそ「補強しなければならない」と考えるのです。その結果、予測どおり「順調に伸びなかった若手」と「結果を残してくれた補強」という状態になることがあるだけです。
「大型補強による悪影響として若手が伸びないと言う結果を招く」のではなく、「若手が伸びていないと言う懸念が、大型補強という結果を招く」のです。順番が逆です。
もちろん、この場合の補強というのは全体のことですからドラフトの指名等も含まれます、そう考えたらわかりやすいでしょう、今足りてないのは投手だからドラ1は投手、足りてないのは外野手だからドラ1は外野手、当たり前の思考順じゃないですか。
チーム内に優れた選手が居ないから補強するのであって、補強の結果、選手が出てこなかったというのは結果だけを無理矢理結びつけた空論です。間違った事実認識をしています。
今後もこういう空論は世に出回り続けるとは思いますけれど、少なくともこれを間違った認識したままの球団は強くなりませんよ。

補強とは天災に備える備蓄のようなものです。
自前の選手が予想以上に伸びない、予想以上に離脱する、そんな可能性を考慮して、補強をするのはチームとして編成として当たり前のリスクヘッジ。
しかし、それは「起きる可能性がある天災」にすぎません。天災が起こることを望んでその準備をするわけではないのと同様に、自前の戦力が足りなくなることを望んで補強がされるものではないと言う事はわかっておかなければなりません。

今の巨人は積極的に中堅・ベテラン選手を整理することで、若手に対しても自らがしっかりチーム内での競争に打ち勝ちさえすれば十分に出場できる環境は整えられ続けています、
その為に他球団に戦力として迎えいられているような能力をまだ保持している中堅・ベテラン選手であっても、巨人に必要がなければしっかり切っています。
外野手でいえば一軍出場枠6名、その1番〜6番目までの選手そのものは去年よりより高い壁になっているでしょうか。ホリンズがラミレスに変わっただけですよ、清水隆行に大道典嘉に匹敵するだけの信頼を得れば、結果を残せば、1軍に残れる、それは変わってない。
それどころかむしろ、小関竜也、斉藤宜之、三浦貴が抜けて、7番目、8番目に立つことはむしろ去年より容易になっているんですよ、この状態がチャンスに見えない選手がいるのだとすれば、不貞腐れるような選手がいるのだとすれば、ほんとに必要ないです、周囲が見えないやつが優れた選手になれるはずもない。
内野手にしても同じです。むしろ内野手に関しては去年の時点から既に1軍のすぐ下という地位は空けて有りました、一昨年のオフに私の予想をはるかに超えて切りまくりましたからね。
まずは古城茂幸を小坂誠を追い落としていなさい、特に寺内崇幸、円谷英俊あたりは。守備固め、代走としてさえ1軍クラスに達せないのであれば、その先なんてありようもない。
木村拓也がもし今年と同様の成績を残せないようであれば容易に追い抜けるはずです、セカンドはリーグ全体でみても打撃能力が低い選手であっても使ってもらえるポジションですからね。まぁ脇谷亮太が大きな壁になってくれることを望みますが。
捕手は・・・・・・うん、まぁ頑張れ、2番手捕手と言う座は十分争えるはず、特に今年は阿部の離脱が確定的なのだから例年以上にチャンスはあるよ、2番手までは。

投手もそう、どんだけ居たとしても1軍に入れる外国人選手の枠は決まっています。
去年もパウエルと姜建銘とGGがいて、「外国人」という大きな枠組みでみれば、1軍である程度のイニングがそこで消費されていました。
もし去年の時点で、彼ら以上の投手になっていれば、彼らが登板する代わりに自分が投げられていたんですよ、特にGGのようにシーズン途中で補強をされると言う事はその時2軍に居る先発投手は1軍のレベルに達していないと判断されたと言うことに等しいんですよ、それがどれだけ恥ずかしいことかわかっているんですかね。
姜建銘もパウエルも去年の今頃にはどんな報道でも先発ローテーションとして組み入れられていたんですよ、結果はこんなでしたけど。でも1月末のこの時点で、投手全体の中で確実に入りそうな外国人選手が2名居る(3名以上は枠の関係上なさそう)という状態は去年となんら変わりません。
先発2から先発1と中継ぎ1に代わったので若干中継ぎのハードルはあがったかもしれませんが、先発に関してはむしろ去年よりハードル下がっているのに等しいんですよ。
今の時点でローテ確実とか言われている投手が何人いようが、何も気にすることはありません。自分は自分なりの結果を残していれば、誰かがこけた後にちゃんとお鉢は回ってきます、開幕前の時点で何人いようともその全員がそのまま好調を維持して怪我もなくローテに入って全員1年間ローテを守るなんてことは非現実的です。
絶対にどこかで7人目、8人目、9人目、10人目とお鉢が回ってきます。その時には門倉健は超えてなさい、野口茂樹は超えてなさい、それさえ出来ないようなら、たとえ補強がなかったとしても出番はないです。
中継ぎにしたって、結局そもそも、去年の最後は上原浩治の複数イニング登板という禁じ手を乱発していたんですからね、それをしないで済むだけの中継ぎがいなかったってことですよ。
左腕は2枚補強しましたが、最善の選択肢を選んだ補強では有りますが、同時に決して強いカードを補強したわけでもありません、十分にチャンスは有ります。
藤田は実績のある投手ですけど、結局は去年まったくと言っていいほど戦力にならなかった投手であるのも事実なのですから、下り坂に入っている選手すら抜けないようでは困ります。3Aクラスの選手など本来は歯牙にもかけるものであってはならないことも言うまでも有りません。
右腕にしても今年はクルーンが入っても上原が抜けてるんです、トータルの人数ではプラスマイナスはない、むしろ上原に比べればクルーンの方がよっぽど下です、これをチャンスと思わずして何をチャンスと思うのかってほどですよ。


野手はまずはその程度の「1軍に定着する」という低い低い壁ぐらい簡単に乗り越えてみろって事ですよ。投手はまず結果残せていないベテランぐらい追い落として、次点の先頭に立っておけって事ですよ。
それすら出来ないヤツを「期待の若手」で「力があるのに巨大戦力に頭を抑えられて伸びることが出来ない」とか評する人がいるとすれば、頭にぼうふらでもわいてるんじゃないですか。
自分の置かれている状況を正確に見定めることも出来ず、補強によって自分の出場機会が奪われる、自分がどれだけ頑張っても報われないなどと勘違いするようなバカがいたのだとすれば、そんな選手は巨人には必要有りません。
自分の置かれている状況、環境を冷静に見極められないような選手が、一瞬一瞬の状況判断が必要な優れた野球選手になどなれるはずもありません。

もちろん、これも先に書いたように(日記:巨人軍とは何か)、1軍枠に入り込む、そこがゴールではないことは言うまでも有りません。ゴールはそのポジションにおいて球界随一と言われる高みに有ります、そこに至ってはじめて巨人軍の主力たる選手であると言えるのです。
その高みに上るためにはこの程度の壁でコケてるようでは困ります、この程度の壁で不貞腐れるようでは困ります、なんと小さな壁だと笑いながら蹴倒し、踏み潰して進んでもらわないと困ります。

再度繰り返しますが、巨人軍には巨人軍のアイデンティティに拠った育成手法、育成の歴史、育成の成果が有ります。その手法しか育成手段は無いのかといえば勿論否、それ以外にも育成のやり方はあるでしょう。でもそれは「巨人軍の育て方」ではない。
必要であればどれだけでも補強はする、補強はし続ける、それでも伸びて来るのが、巨人軍の主力に足るだけの選手であり、そういう選手以外は必要ありません。

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今年の補強にしても全ての原点は2006年に有ります。優勝争いから早々と離脱し、脇谷亮太−鈴木尚広の1・2番をはじめ、多くの若手の積極起用が見られたあのシーズンです。
にも関わらず、その与えられたチャンスを生かせるような選手は全然出てこなかった、若手主体に切り替えた時、そのどん底からもう一度這い上がれるような力がチームから出てこなかった。
去年のタイガースのように、猛追の原動力となり、アフターバーナーとなるような若手の活躍も発奮もなかったんです、それがないことを首脳陣もフロントも痛感したんです。
頭を抑え付けられている、潰されている、と無責任な周囲が言いはやしていたような、「巨人の若手」は幻想だった。
その実感が07年シーズン、そして今年、全ての変化の源流に有ります。

これは原監督も自らの公式HPで以下のように書いています。
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今シーズンを終えて、正直、現有戦力の底上げには、時間がかかると思いました。そこで積極的に行ったのが、トレードです。すでに谷、小田島のトレードが発表されました。若手の小田島は第2クールから参加することになったのですが、練習に緊張感が張り詰めたのは事実です。小田島は右の長距離打者です。練習は同じ右打者の十川、吉川と一緒に行いました。広角的に強い打球を放つ小田島に刺激されたのでしょう。十川、吉川の必死さが伝わってきました。日本ではトレードに否定的な意見が多いのも事実ですが、チーム内へ刺激は必要なのです。逆に言えば、仁志、鴨志田、長田はトレードで他球団に移籍しましたが、きっと移籍先の球団では刺激を与えるような存在感を示していくと思います。
地道な戦力の底上げを進め、刺激を与えながらチーム環境を整えていく必要があります。現在のチーム課題は、レギュラー陣と控え選手との力量差が大きいことなのです。今季と同じような失敗を繰り返さないためにも、出来る限り尽力しようと思っています。
公式HPより、2006.11.15 一部抜粋
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この状態はたった1年で解消される問題ではありません、たった1年で終わるようなら「時間がかかる」なんて表現はしないでしょう。
これを推し進めるためには3年、5年と言うサイクルで巨人の活動を見なければなりません。
2006年にさらけ出された「優れた若手などいなかった」という事実、今のフロントも首脳陣もその時点で既に、そのとき所属していた“若手”に対してはある程度見切りをつけてしまっているのだと思います。
その見切りが間違っているとは私は思いません、2006年は本当に酷かった。あれだけ与えられていながら、ほんとに誰一人としてのし上がってくるものがいなかった。
あれで、まだ与えられたチャンスが足りないと言うのなら、もっと良い環境じゃないと育たないというような若手なら、厳しい環境に襲われた時すぐに枯れますよ、そんなもの育てようだけムダ。
その結果が今年です、今年の2軍において、野手の全3457打席のうち1543打席、実に44.6%がその2006年より後に入った野手、つまりルーキーで占められました。それだけ、既に見切っているって事です。
今年も怪我さえなければその傾向は続くでしょう、藤村、中井、加治前、彼らも使われるでしょうし、1年持つだけの体力がある事を指名に当たって重視した上で選んでいることは想像に難く有りません。
彼らが加われば更にその傾向は進む、怪我人さえなければ野手のうち7〜80%はこの2年に入団してきた選手となるでしょう。
投手の場合は05年までのドラフトで偏重して指名してきた結果として試していない選択肢が既にいくつも有りましたから、そういう見た目での違いは見え難いですけど、例えば会田有志、深田拓也の05年ドラフトの下位指名の2人、彼らなどは06年に試さなかった選択肢の好例です。

長いサイクルで見て、大きく成長するような選手をドラフトで獲得し、数年先を見ながら育成する。同時にプロスポーツチームとして当然求めなければならない勝利を追い求めるため必要な補強にも躊躇しない。今の方向性で正しいんです。

オーナーは今年にも出てくることを望んでいるような発言をしていますが、それはただの希望であって、今年もまだほとんど若手は出てこないだろうと計算はしているだろうと思いますし、そう思ってくれていると期待しています。
大きく伸びるのはまだまだ先です、その刈り入れ時までじっくり大きく肥らせる、そうできる為の時間を生むつなぎとして、今の補強があるのです。

今年、若手が伸びてこない、或いは若手が1軍の戦力にあまりならないと言うのは予測の範囲内と言うかそうなると予測しているからこそ補強したのである意味当然です。
でも、順調に進めば、正しい活動をやっていれば2010年シーズン辺りでその結果が出るでしょう、今のレギュラーを追いやるほどの若手が出てきているか、それとも全然育っていないか。
その時になって初めて、この滝鼻オーナーの発言や今年の補強、その正当性は試されることとなるでしょう。
逆に言えば今年の結果如何で若手が育っていないだとか、若手の活躍する余地がないとか言い出すのは時期尚早です。
少なくともまだ今年はそれがなくて当然、だってまだまだ育成の途上で、その余地を掴み取るだけの資格を持った若手選手はほぼいないと2006年に既に見切りをつけて、いま活動しているのですから。

口には出さないだけで、フロントも首脳陣も、関係者全てがわかっているはずです。

今の巨人は弱い、とても弱い、と。


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個別の発言についても見てみましょうか。

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大型補強に腐っているヤツは出て行け!! 
巨人・滝鼻卓雄オーナー(68)が17日、ヤングG戦士に厳しいメッセージを発した。このオフに超大型補強をしたことで、特に若手選手たちのモチベーション低下が心配される中、オーナーは彼らにくぎを刺すように猛ゲキを飛ばした。

オーナーはこの日、東京ドームホテルで行われたスタッフ会議に出席。冒頭の約30分の訓示を報道陣に公開、今季の指針を示したほか、大型補強についても言及した。

「マスコミなどで大型補強の批判もされているが、批判されるものでない。足りないところを補うのが補強だし、ムダなことをしているわけではない」。ラミレス、クルーンらを一挙獲りしたことに対する批判にこう反論すると、1、2軍の全首脳陣に「若手を育ててほしい。そうでなければ『補強だけで終わって、いい結果が残らない』という批判を受けることになる」と要望を出した。

そんなオーナーは、若手に対しドッキリ発言も。「少しでもたるんだプレーをした者は東京ドームから去れ。大型補強で自分のポジションがないと腐っている者はチームに必要ない」。首脳陣には「そのくらいのつもりで若手の指導にあたってほしい」と通達した。
大型補強にありがちな弊害として若手の気持ちが萎えたりすることは心配されるものの、将来を考えると望ましいことでない。オーナーも先手を打つように引き締めていたが…。 (井上洋一)
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最後の一文は最初に抜粋したとおり、事実誤認ですからほうっておくとして気になるのは以下の部分ですね。
「マスコミなどで大型補強の批判もされているが、批判されるものでない。足りないところを補うのが補強だし、ムダなことをしているわけではない」。

これも私は前に日記で書いた(日記:日記書いてない間に)ことですよね。
去年の巨人は優勝したとは言え、明らかに戦力は他球団より劣っているから補強は必須です。それに対応して、補強をしているだけです。
もっとも足りない部分を補強できたかといえばちょっと疑問に感じるところも有りますが、それ以上の選択肢が手元にないのですからそれはチームの選択の問題ではありません。
次善の選択肢を選ばないぐらいならば、次善であっても選ぶほうがよいのは言うまでもないことです。

ドライバーやロングアイアンばかりをそろえていてもゴルフは出来ないとかいう例えで批判しているのを見かけたことが有りますが、意味不明ですね。
まずそもそも野球はゴルフじゃないです、長いのだけで勝負できるし、短いのだけで勝負も出来るのが野球ですし野球の面白いところです、競技としての部分に関してはゴルフの枠で語れるのはゴルフだけですよ。
しかもその例えも、巨人のおかれている状況を正確に指し示しているとは到底いえない例えです。
もしゴルフに例えるならばこうでしょう。
1ラウンド14本までと定められているクラブ選択において、現状では12本しか持っていない。ところが手元にある選択可能なクラブは既に持っているクラブか或いはそれに近いクラブしかない。本当はショートアイアンが欲しいのだがそれはない。
この時、どうせほとんど変わらないからと言って12本で出かけるのか、何があるのか分からないのだから、出番がほとんどなさそうでもフェアウェイウッドなりユーティリティなりを加えて出かけるのか。どちらが正しいですか。
言うまでもないですよね、ルールに定められた限りにおいて、出来る限りの選択肢を用意しておくのが正しい。
これが巨人の状況を表現するに適したゴルフでの例えでしょう、ゴルフが出来るかどうかそのものは野球と関係がないのだから比較には適しません。

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あと、記事によって微妙にニュアンスが違うところとか。

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「マスコミなどで大型補強の批判もされているが、批判されるものでない。足りないところを補うのが補強だし、ムダなことをしているわけではない」。
中日スポーツ
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オフ期間中にラミレス、クルーン、グライシンガーの補強に成功した。それでも滝鼻オーナーは「大型補強だけでは勝利の女神は振り向かない」と断言。
スポーツニッポン
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今オフは日本一奪回を目指し、ラミレス、グライシンガー、クルーンら他球団の大物外国人選手を次々に獲得。他球団からは批判の声も上がっているが「補強とは足りないところを補うこと。補強したからといって、勝利の女神が微笑むわけではない」とピシャリ。
デイリースポーツ
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原監督をはじめコーチ、フロントら総勢約40人の目がスクリーンの文字にくぎ付けになった。「大型補強だけでは勝利の女神はやってこない」。自らパワーポイント(スライド)を操作して今年の課題を説明した
スポーツ報知
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うーん、ニュアンスって難しいですよねえ。
デイリースポーツの記事が一番、わかりやすいというか、「大型補強だけでは勝利の女神がやってこない」と言う理由付けとして「補強とは足りないところを補うものだから」と言っていたというのは筋が通っている気がします、補強が批判には値しないと言う発言にしても「足りないところを補っているだけ」との考えからの発言だと言うことなので意味が通る。
だけれど、結局実際の発言がどうだったかなんてわかるはずもない。
他のスポーツ紙ではその2つを独立した体裁にしているからそれぞれがどうも唐突な印象を与えるんですよねえ。
まったくほんと、マスコミに公開するんだったらその公開した部分だけでもポッドキャストなり何なりで直接ファンが全てを得ることが可能であるようにしてくればいいのに。

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