☆秋季地区大会のはじまりは九州大会から
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鶴丸 深志’
2020年05月16日 14:00 visibility392
高校野球の秋季地区大会で最も歴史が古いのは九州大会である。
1947年(昭和22年)、第29回夏の選手権大会で小倉中(現・小倉)が優勝を成し遂げ、深紅の大旗が初めて関門海峡を越えた。大会後、地元で行われた優勝パレードには車が動けないほどの市民が殺到した。この盛り上がりがきっかけとなり、九州大会開催の構想が持ち上がる。すると、早くも10月には鹿児島での第1回九州大会開催にこぎ着けた。九州大会には沖縄を除く7県から、中学修猷館、熊本商、鹿島中、大分中、鹿児島中、長崎工、宮崎中、小倉中の8校が集結し、小倉中が優勝を飾った。
九州で始まった新しい大会に各地区も追随した。翌1948年(昭和23年)の春には九州に加えて近畿、四国で春季大会が開催され、1948年の秋からは北海道、関東、中部、近畿、中国、四国、九州の7地区で秋季大会が開催されるようになった。
1949年(昭和24年)の秋には東北、また、中部が東海と北信越に分かれ(中部大会の回数を東海大会が継承)、9地区で秋季大会が開催されるようになった。
1956年(昭和31年)の秋からは、東京が関東から独立して現在と同じ10地区となった。
この秋季地区大会の結果が、翌年のセンバツ出場校選考の重要な資料となっている。
各地区の記念すべき第1回秋季地区大会の優勝校、開催地および出場校は以下の通りである。
【九州大会】
優 勝:小倉中(現・小倉)
開催地:鹿児島鴨池
出場校:中学修猷館、熊本商、鹿島中、大分中、鹿児島中、長崎工、宮崎中、小倉中
【北海道大会】
優 勝:函館工
開催地:小樽市営桜ヶ丘
出場校:紋別、苫小牧、本別、札幌二、函館工、名寄、旭川市立、滝川、小樽商
【関東大会】
優 勝:日川
開催地:桐生新川
出場校:熊谷、竜ヶ崎、宇都宮工、市立川崎工、明治、桐生工、日川、千葉
※東京予選は明治(現・明大明治)が優勝
【中部大会】
優 勝:静岡一(現・静岡)
開催地:愛知鳴海
出場校:岐阜、岡崎、新発田、富山南部、享栄商、金沢一、静岡一、旭丘
【近畿大会】
優 勝:大鉄(現・阪南大高)
開催地:三重富洲原
出場校:郡山、大鉄、海南、平安、武生、滝川、四日市実、彦根東
※四日市実(三重)、武生(福井)が近畿大会に参加
【中国大会】
優 勝:関西
開催地:関西高校グラウンド
出場校:玉島、鯉城、柳井、岡山二、米子一、倉敷工、関西、松江一
【四国大会】
優 勝:徳島商
開催地:徳島西の丸
出場校:高知商、高松一、徳島商、松山一
【東北大会】
優 勝:福島商
開催地:山形市営
出場校:福島商、宮古、仙台一、酒田一、山形二、本荘、気仙沼、弘前
※1948年秋の第1回大会は岩手県高等学校体育連盟主催で行われた東北六県高等学校招待野球大会であった。優勝は仙台一。1949年秋の第2回大会から秋季東北大会となる。
【北信越大会】
優 勝:長野北(現・長野)
開催地:長野市営
出場校:赤穂、若狭、松商学園、金沢泉丘、伊那北、新潟、福野、長野北
以上です。
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