
大宮vs柏@NACK5
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稲葉孝大
2011年04月26日 12:30 visibility45
大宮のポイント
開幕戦は鹿島に乗り込み3-3のドロー。終始試合の主導権を握っていたが、最後の最後で鹿島の意地に屈し、オウンゴールで追いつかれてしまった。だが、開幕で見せたプレーは明らかに昨年までの大宮とは異なるものだった。李がミドルシュートを含む2得点を奪えば、磐田から新加入の上田は先制となるFKを決めて、3度リードしたことは事実。<?xml:namespace prefix = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" />
ラファエルとイは十分に怖さを見せつけたし、中盤には新戦力の上田、東、成長著しい渡部や青木もいるためポジション争いも見逃せない。ただ、震災の影響で中断期間を挟んだことでチームがこの状態を維持できているのかが気になるところ。
柏のポイント
柏にとってNACK5スタジアムは記録にも記憶にも残る因縁深い場所だ。2008年にDF村上が日本人選手初となる初出場初先発でハットトリックを達成したこと(DFとしても初)、そしてもう1つはその翌年の2009年、J2降格が決まった場所でもある。その時の悔しさを忘れた選手は誰もいないはずだ。
開幕は清水相手に3-0と完勝。この上ないスタートを切った開幕戦。ワグネルは先制となるFKを決め、一気にサポーターの心を掴んだ。このまま連勝&呪縛を解き放てるかがポイント。
大宮の前半
システムはオーソドックスな4-4-2。
イ ラファエル
東 渡部
上田 青木
村上 キム 深谷 杉山
北野
開幕とは異なる形だったが、昨年までの大宮のスタイルであり、先日の練習試合と同じ布陣。
前半は殆ど大宮の試合だった。チームが効果的に機能しているとは言い難かったが、ラファエルを起点として攻撃や、サイドチェンジをうまく使い、主導権を握っていた。また、中盤をコンパクトに保ち、スペースも消していたため、崩される場面は殆ど見られなかった。
ハイライトとなる場面が2つ。27分に渡部、32分にはラファエルが相手DFのミスからボールを奪い決定機を迎えるが、どちらもゴールを割ることができなかった。因みに90分を通じて大宮の選手が芝に足を取られる場面は見られなかったことを考えると、ホームの利だろうが、得点に結び付けれられなかったことが勝敗を左右することになった。
柏の前半
こちらも同様に4-4-2
田中 大津
茨田 レアンドロ
大谷 栗澤
ワグネル 近藤 パク 酒井
菅野
増嶋に変わって酒井が右サイドに入ったが、他に変更はなし。序盤は茨田の突破も見られたが、どうにも攻撃が噛み合わない。相手陣内まで攻め込むが、ミスも重なり、シュートまでもっていけない。13分に田中がミドルシュートを放つが、北野の正面。チーム全体が窮屈そうにプレーしている印象を受けた。前半は大津もシュートを放っているが、コースを消されており、苦し紛れの感じもした。
芝に足を取られる場面も何度か見られ、即ピンチに繋がった。大宮の前半の項でも書いたが、27分・32分のプレー。相手のシュートミス(菅野がコースを消していたのかな?)と菅野のセービングで乗り越えた。他にも何度か決定機を与えたが、結果として前半を無失点で乗り越えた意味は大きかった。
大宮の後半
前半何度か決定機を逃していたため、システムや選手の交代もあるかと考えていたが変更はなかった。それがどう影響を与えたかは不明だが、柏のシステム変更に対応できず、防戦に回る。両サイドの裏のスペースを狙われ始めた。さらに、そのスペースを消すためにDFラインは下がってしまう悪循環。コンパクトに保っていた中盤、バイタルエリアへ侵入される場面も多くなった。均衡が破れたのは55分。やはりサイドから。相手のシュートがDFに当たる不運もあってコースが変わり、一度は北野が弾いたが、こぼれ球を詰められ失点。
この後、75分に藤本が投入されるまでのおよそ20分間は残念ながら双方ともに中弛みしてしまった。だからこそ、選手交代が遅い印象はあった。藤本を相手DFラインの裏へのパスの配給役としてトップ下に配置。4-2-3-1に変更。80分には杉山に変わり石原を投入、渡部→右のバック、李→左のハーフ、石原→右のハーフとシステムは変わらないが3トップにも似た形で、柏を攻めたてる。
残り10分はラファエルめがけてロングボールを蹴り、こぼれを狙おうとしたが、柏もこの作戦は読んでいたのか攻めきれずに試合終了。
柏の後半
システムを4-2-3-1に変更。
田中
大津 レアンドロ 茨田
大谷 栗澤
ワグネル 近藤 パク 酒井
菅野
前半とは見違えるように別のチームになった。特にレアンドロがトップ下に入ったことで、フリーになる場面が増え、水を得た魚のように生き生きとしたプレーを見せつけた。パスを出すだけでなく、チャンスとなれば自らもゴールに飛び込んでいく。結局その姿勢が決勝点を生んだ。55分、前半は殆ど崩せなかった右サイドの酒井のパスを田中が受け、ミドルシュート。そのこぼれ球をレアンドロが見逃さずにゴール左隅に決めた。後半開始わずか10分だったが、レアンドロの怖さと凄さを改めて感じさせた。
その後さらに追加点を奪うかと思ったが、しばらく中弛みしてしまう。その間に大宮も修正を図り、試合をひっくり返そうと選手交代を行う。終盤はパワープレーに苦しめられ我慢の時間帯となったが、最後までゴールを許さなかった。
大宮の感想
・ラファエル、イともに個人技の高さを窺わせる場面もあった
・イは簡単に倒れず、ボールも失わない
・ラファエルはあたりに強いだけでなく、ミドルシュートも放つなど隙あらばゴールを狙う姿勢を見せた
・内容的にも悲観することはないはず
・前半に得点を奪えれば、結果は違っていたと思う
・上田はパスを散らせるだけでなく、セットプレーのキッカーにもなり、まさに大宮が求めていた攻撃的なボランチ
・高さあり、キープありと何でもできるラファエル頼みになってしまうと今後が怖い。昨年も開幕直後にラファエルが怪我で離脱、チームも下降線を辿っている
柏の感想
・チームを蘇らせたネルシーニョ監督の采配と修正の凄さを感じさせた
・ワグネルの守備に不安が残った
・レアンドロはトップ下が最適なのか
MOM:レアンドロ
間違い・修正・反対などありましたら、ご意見頂ければと思います。
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