天下の奇観? (神宮第二)

  • Mr.black
    2014年07月18日 11:36 visibility2965

今回高校野球を観戦した神宮第二球場。元々この場所には屋外型の相撲場があったということです。それを野球場に作り直したのは1961年(昭和36年)。

以降、建て直し・スタンド拡張・グランドの人工芝化など様々に形態を変えて今日に至っています。




グランドは既述のように全面人工芝。フェンスに距離表示はありませんが両翼91m、センター116m。かなり狭いです。照明は無し。

これだけを見ているとごく普通のアマ専用球場ですが、この球場には他所には無い施設が存在します。



なんと1塁側に「打ちっ放しゴルフ場」があるのです。私もあちこちの野球場に行きましたが、さすがにこんな施設が併設されている野球場はここ以外では見たことがありません。

この存在を知る前は「神宮第二は何故あんなに防球ネットが高いんだろう?」と不思議に思っていました。


実は恥ずかしながら第二で観戦するのは今回が初めて。過去は全て隣のメイン球場で観戦していました。「せっかくここまで来たんだからやはりメイン球場で見たい」と思い、第二はつい通り過ぎてばかりいました。


ところが昨今気になる噂を聞きました。「東京オリンピックの影響で第二球場が閉鎖・解体される」という噂です。

今言われているのは「オリンピックで第二球場は投擲競技の練習場に利用される。その間一時的に使用出来なくなるだけで閉鎖や解体は無い」という説と「これを機に閉鎖・解体される」という説の二つ。後者はガセネタの可能性もありますが、万一本当に解体されたら困るので今回ようやくの初観戦となったわけです。

「いつまでも あると思うな 野球場 」ですね。(苦笑)




球場の設備に話を戻すとスタンドは内野にしかありません。(ベンチの辺りまで。)

そして2層になっており、下層は全て背もたれなしの個別席。上層は閉鎖されて行けなかったので確認出来ませんでしたが、下から見た感じでは全席長イスのようでした。



2層スタンドと方位の関係で日陰が多く、これは助かりました。

収容は全体でおおよそ5~6,000人。ただし既述のように上層は下が満席にならない限り開放されませんので普段は3,000人前後でしょう。




その理由はこれ。メイン球場が近接しており、上層スタンドの一部からは向こうのグランドが見えるらしいのです。(写真左のグレーが第二球場のスタンド部分。黄色がゴルフ場部分。右がメイン球場)

この日は両方の球場で東東京大会の試合がありましたが、一枚の切符で双方の行き来は出来なくて個別に購入が必要です。なので「タダ見」を防ぐためにこういう措置が取られているのでしょう。もしかしたらメイン側でプロ野球があった場合はたとえ下が満席でも上層スタンドは完全に閉鎖されるかもしれませんね。(シビア。)



スコアボードは珍しくライトの定位置後方にあります。これはおそらくゴルフボールが当たりにくいように位置取りしてあるのでしょう。

ボードはパネルはめ込み式でおそらく余程の事が無い限り変わることはないと思われます。磁気反転式やLED式にして万一ゴルフボールが当たったら破損しますからね。たとえネットなどで覆っても完全に防護できるかどうか不安ですし破損した時の修理費を考えると踏み切れませんね。



スタンド後方にある記者席。かなり開放的。



正面入り口すぐのところにある売店。飲料や軽食のみの販売ですが助かります。

ビールは缶からプラスチックのカップに入れ替えて出されます。500円。

尋ねたところ「試合がある場合はほぼ開店する」とのことでした。



ゴルフ場が併設され、「天下の奇観」と言ってもいい神宮第二球場。

「長い間通り過ぎてばかりでごめんなさい」、と球場にお詫びしてきました。

閉鎖・解体の噂がガセネタで末永く存続していくことを望んでいます。




これはゴルフ場のすぐ横にあるレストラン。

第一試合と第二試合の合間にここで昼食をとりました。エアコンが効いた場所でのんびり食事。スタンドに日陰があったとはいえやはり熱い真夏日。このレストランの存在も助かりました。

ローカル球場の観戦は味がありますが、都市部には都市部の長所があります。

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