僕の甲子園物語 第13話


 こうして2年連続の近畿大会出場を決めたK高校。

 和歌山県紀三井寺球場で熱戦が繰り広げられた。

 大事な緒戦の相手は郡山高校。奈良の名門。

 K合投手の投打に渡る活躍で4−2で勝利。

 S君は1回3分の1を抑えて見事なリリーフを見せた。

 センバツ出場を確実にするにはあと一つ、あと一つ勝たねば。

 相手は全国にその名を知られた強豪、東洋大姫路。

 先発は・・・S君だ。

 しかし、さすがに私立強豪の打線はすごい。

 S君、3回途中で降板。

 やはりベスト4の壁は厚いのか・・・。

 ところが打線が序盤に食らった失点を追い上げ追い抜く活躍。

 7点もぎ取った!

 S君からマウンドをリレーしたK合投手が3回途中から9回まで粘り強く投げ切り7−6。

 K高校、ベスト4!

 これでセンバツ濃厚。

 しかし、目指すは優勝だ!

 次の報徳学園戦に全力でぶつかるのみ。

 その準決勝の先発に選ばれたのは…S君。

 今度こそ・・・!

 しかし、S君まさかの先頭打者に被弾。

 初回2失点。

 3回も3失点。

 ここで降板。

 試合は0−7で敗戦。

 翌日の新聞にはマウンドに集まった仲間に励まされるS君の写真が載った。

 こうしてK高校の秋のチャレンジはドラマチックに、そしてほろ苦く終わった。

 翌年、S君はじめK高校野球部2年生のメンバーは、修学旅行先の沖縄でセンバツ出場の吉報を受け取った。

 そして、僕はS君からお土産の沖縄名物「ちんすこう」を受け取った。

 2年連続のセンバツ・・・果たしてK高校の戦いは!?

(写真と記事は関係ありません)

 



 

 



































































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