巨人現有戦力評価2008L 投手編。
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DIME
2008年10月11日 15:25 visibility137
この時期の現有戦力評価は、ドラフトを中心としたオフシーズンの補強に向けてチームを再点検し、補強の必要なところはどこかを見極めるのが目的です。
なので、選手の個別論評はまた後に譲り、チーム全体を俯瞰した個人的な感想を記していきます。
今年書いていて感じたんですが、感覚的に慣れているというだけで算数的な意味しか持たない5の倍数で区切るのはちょっとよくないのかもしれません。ただだからといって今年から変えてしまうとこれまでとの整合性もなくなってしまいます。整合性を優先して5の倍数で続けます。
途中まで書いてたら、いきなりPCがフリーズしやがった。下書きもほとんど書いてないところまでしか保存してなかったし、大損害です。
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○右腕投手:21名
(・加登脇卓真)
・木村正太
・東野峻
・西村健太朗
・村田透
・栂野雅史
・深町亮介
・会田有志
--------------------25歳
・福田聡志
・越智大祐
・野間口貴彦
・木佐貫洋
・久保裕也
--------------------30歳
・上原浩治
・吉武真太郎
・門倉健
・豊田清
(・【外】姜建銘)
・【外】オビスポ
・【外】グライシンガー
・【外】クルーン
○左腕投手:14名
・竹嶋祐貴
・辻内崇伸
・古川祐樹
・金刃憲人
--------------------25歳
・林昌範
・深田拓也
・深沢和帆
・山口鉄也
・内海哲也
・上野貴久
--------------------30歳
・高橋尚成
(・野口茂樹)
・藤田宗一
・【外】バーンサイド
()は、既に戦力外・引退などが伝えられる選手。
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投手の場合は1軍選手登録枠70名の中で他ポジションとの兼ね合いで基本31〜34名、この中で外国人が3〜4名ほど入ってくるので日本人枠は27〜31名ぐらいになるのが一般的。
今年は外国人選手が5名いたことが影響して、日本人の30名とあわせて全部で35名とちょっと多めでした。
まずは、昨年、一昨年といの一番に書いていた、年齢バランスの問題。見ていただければわかるとおり、急速に改善しています。
しかし、これは選手が年齢を重ねた結果として見た目の上で良くなっただけで、本質的に改善されているかどうかは具体的に見ていたかなければなりません、それについては左右別で後述。
それをおいて置くとして、今年の一番の問題点は、22歳以下の最若年層が極端に薄いことです。この書き方だとあまり表に出にくいのですけど、左腕の竹嶋祐貴と辻内崇伸しかいません。
もちろんここに出ない形で「5名の育成選手」という代替策があります、同じように「大学・社会人を経由してくる選手」という代替策も存在します。
ただ、私はこういうことに関しては、できうる限り使える選択肢は使うということをまず優先するべきだと考えています。もちろん全体の兼ね合いで「他にカバー可能な選択肢があるので優先順位は下げる、結果としてできなくてもしょうがない」と考えることも多いのですけど、「他の選択肢を最初からあてにして、その選択肢を考慮からはずす」のはそれとは違うと思ってます、言い訳ですが。
話を戻しますと、他に選択肢はありますが、それはそれとして「支配下選手枠内で高卒選手を獲って内部で育成」という選択肢も考慮されてしかるべきだと思います。
非常に限られた資源である「上位指名枠」を活用するかどうかは他の選択肢との兼ね合いもあるので簡単に断言はできませんが、最若年層の拡充、特に右腕に関しては有力な消費箇所の候補だといえます。
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○右腕○
再度の繰り返しになりますが、年齢バランスは一見したところ取れてきたように見受けられます。
しかし、中堅クラスの5名の名前を見ると、いずれもチームの戦力として安定した実績の計算できる選手ではありません。今年25歳になった3名(福田・越智・野間口)はさすがに期間が短すぎてそこまで望むべくもないのは致し方ないところですけど。
5人ともに、1軍である程度の成績を残した実績はあります、しかしながら、数シーズンにわたって安定した結果を残していません。
ところが、上原浩治の退団が確定的、豊田清も来年38歳、吉武、門倉は今年戦力にならず、残りのベテランは外国人、と、中堅どころのまだ不確かなところをベテランでうまくカバーしていけるかどうかも大いに不安。ひとつずれてしまうと、安定した実績の計算できる選手がまったくいないなんていう惨状もありえるかもしれません。
そのためにもこの5名に対しては早急な最終テストが必要です、良いときには「1軍で使える選手」であるのは確かでしょう。そこから一歩進んで「チームの主柱となれる選手」なのか、来シーズンには目処をつけないと困ります。
ただ、上記の3名も含めた25才以下には上位指名で入団してきた選手に加えて、下位入団ながら今年結果を残した選手ともあいまって、楽しみな名前が多数あります。
もし、ここから一足飛びに結果を残してくれる選手が何名か出てきてくれれば、中堅5名をカバーして余りあります。このあたりは中堅選手にあまりこだわりすぎることなく、実力を見極めていくべきでしょう。
上にも少し触れたように、25歳以下の右腕投手はチーム全体の中でも最も選手が多い位置です。
よって、この年代にこれ以上誰かを加えたとしても、1,2軍での試合数、登板機会は限られてくるのですから、誰かにしわ寄せが来るだけで有効に使いきれないだけになる可能性が非常に高いです。
ですので、ドラフトは当然として、トレードや戦力外、外国人などの選択肢でこれ以上さらに選手を重ねるべきではありません。大学・社会人の右腕投手に上位指名枠を消費する必然性はほぼゼロといっていいでしょう。
トレードにいたってはむしろ放出される側でしょうね。
上原の件が確定してからでいいでしょうけど(個人的にはすでに確定しているといっていいと思いますが)、ベテラン総崩れの可能性も十分予見されますから安定した実績の計算できる選手を加えておく事も選択肢に上ってくるかもしれません。
ただし、もし仮にFAの人的補償の枠が28人のままだとすると、それを可能とする選択肢が事実上ほぼなくなります。
FAでA、Bランクの選手を獲得することはそのほとんどが「獲得する側が損をする」事にしかなりませんので、活用することができません。今年名前が挙がっている中で言えば、損ではないと言えそうなのは岩瀬か川上ぐらい、清水直行や高橋尚成では明らかに損でしょうね。
外国人選手もすでにグライシンガーがいてクルーンがいてとなると、さらにもう1人のベテラン右腕を外国人枠の中でまかなうのは難しい。
現実的な方策としてはトレードぐらいしか見当たりません。ところがチーム内で一番トレードの実弾としてあげやすいのは若手右腕、若手右腕を出してベテラン右腕を取れるのかといえばなかなか難しいでしょう。
FA選手獲得などのように、チームの戦力を低下することにしかならない選択肢を行使してまで、戦力の安定性を高めることを追い求めるぐらいであれば、戦力が不安定になる事のマイナスを含んだ上で、若手右腕を起用していったほうがマシだと思います、頭数だけはありますから。
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○左腕○
こちらも、全14名のうち、1982年と1983年生まれの選手が6人もいるため、見た目で一気にバランスが良くなりました。見た目だけ。
こちらには、ここ3年連続で180イニング以上投げている内海哲也という核がいます。ただ問題としては「1軍で使える選手」であるかの見極めがついていない選手が全体の半分以上を占めているところです。
若いのはしょうがないにしても、深田拓也、深沢和帆、上野貴久。彼らはできれば今年のうちにお試しぐらいはしておきたかったのですけど、いまさらいってもしょうのないことです。ここは来期必ず行いましょう。
チームの戦力を考えるとき、左腕投手というのは確実に枚数がほしいポジションです。怪我や不調で離脱するのは仕方がないにしても、せめて好調の時には1軍では使えるぐらいの選手をできる限りたくさん用意したい。
だから何人いたとしても困ることはありません、ドラフトをはじめ、すべての補強の選択肢で左腕は検討したい。
ただドラフト以外の選択肢については、現在、高橋尚成、藤田宗一、バーンサイドがいます。それぞれFA、戦力外、外国人という選択肢の中で彼ら以上の選択肢はそうそうないでしょう。3人に加えてもう1名追加するのはやぶさかではありませんが、まずは彼らの残留優先。
ドラフトでは今年も若い左腕は是非獲りたい、ただし緊急性は高くありませんから、上位指名枠を消費することは避け、下位指名で残っている選手をうまく拾っていくことが求められます。
先にも触れたように、「1軍で使える選手」であると認定できる選手も多くはありませんので、若い選手に限らず、大学・社会人を経由した多少年齢の高い選手であっても、うまく指名できるようであれば指名したいですね。
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時間がなくなってきたのでこんなところで。総括はまた全体書きながらやります。
それにしても阿部慎之助の怪我が怖い。ここが狂えばチームプランのすべてが瓦解しかねない。軽症であってくれればいいのですが。
いやむしろ、「おまけ」に無理すりゃでれるぐらいの軽症であるぐらいなら、今から休まないと来シーズンには間に合わない、でも休めば大丈夫、ぐらいの症状であってくれたほうがいいかな。
- 事務局に通報しました。
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