読んでみた〜ルーズヴェルト・ゲーム
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仲本
2014年04月07日 22:52 visibility251
(写真は内容とほぼ関係ありません)
2013年はドラマ・半沢直樹がはやりましたが、同じ人が書いている小説が先頃文庫になったのでちょっくら読んでみました。
舞台は中堅電機部品メーカー。ご多分にもれず景況悪化で本業が苦境に陥り、銀行からはより一層のリストラ計画を求められていたりします。かつて強豪だった野球部を持ってはいますが、外の人間からは(あるいは中からも)お荷物にしか見えず…、
作者いわく、「野球のプレーをそのまま描いたら小説の負け。それなら普通に野球中継を見たほうが何倍もおもしろい」のだそうで、野球小説というよりは企業小説として読んだほうが楽しめそうです。ただし現状の社会人野球が置かれている「なんのためにあるのかよくわからない。つーか、求められているのか!?」という雰囲気は伝わります(・・;)
高度成長期のように「全員一丸となって、会社LOVE」みたいな雰囲気は望むべくもないですし(もちろん会社によるのかもしれませんが)、広告塔としての効果をいうなら、今ではむしろ高校野球のほうが何倍もありそうです。
なんでも半沢直樹と同じ枠でドラマ化されるそうです。みたところ、あそこまで派手な決めぜりふがあるわけでなし、下手に野球色を出した演出をすると失敗するような気がします(不吉な)。
ちなみにタイトルの「ルーズヴェルト・ゲーム」とは、8-7のスコアのゲームのこと。かの米大統領が野球でもっとも面白いスコアだと言ったとされています。
開幕早々、11-12とか15-8とか東東京大会みたいなスコアをプロのチームに連日見せられるとさすがに疲れますが。
(今回の本:池井戸潤『ルーズヴェルト・ゲーム』講談社文庫/2014)
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