面白い構造の球場・奇観球場など(まとめ)

  • Mr.black
    2025年01月07日 13:11 visibility90

遅ればせながら皆様新年あけましておめでとうございます。

 

年明けいきなりの長いブログですが、昨年書き切れなくて年を跨いだまとめです。

 

これまでに特徴的な野球場に出くわすと、ブログ内で「面白い球場」や「奇観球場」等と表現しました。その回数が積み上がると「はたしてどれくらいあったのか?」が気になってきました。

そこで今回は私が訪問した中で特徴が著しかった野球場を抜粋。

(選定基準はあくまでも私見で、今回NPB本拠地球場はファームも含めて除外しました)

 

なお、一部は以前のまとめとダブっていますのでご了承ください。そして撮影からかなりの年月が経過していて現状と異なっているケースもあると思いますので、この点もご容赦ください。

 

 

<外観に特徴あり>

 

 

↑ 茨城・常陸大宮(外壁がピンク塗装)

ここ以外でピンク塗装は記憶では桃園と的場池の2球場くらい。(どちらも福岡)

塗装面積の広さでここが私的一番です。

 

 

↑ 富山県営(球場名が縦書き)

球場から離れた位置に立っている銘板では縦書きに遭遇する機会が比較的多くあります。しかしこのように外壁に直接球場名が縦書きで掲示されているケースは非常に珍しいです。

ここ以外では愛知・小牧市民球場の球場銘板が照明塔の外側に縦書きで取り付けてあったくらいしか記憶にありません。

 

 

↑ ちなみにこれが小牧市民球場の照明塔(外側)。

6基の内、2基に掲示されています。このスタイルの球場名表示も珍しいです。

 

 

↑ 長野オリスタ(花びらがモチーフの外観)

オリンピック会場を転用した為、この独特な外観が後々まで残されることになりました。

 

 

<設備・仕様に特徴あり>

 

 

↑ 埼玉・川越初雁(場内に石灯籠・凸凹の地形・左右非対称のスタンド)

川越城の敷地の一部を利用している為にこの石灯籠があるのだと思われます。

そして地形の影響でスタンドは非常に面白い構造になっています。訪問した中でも特に印象に残っている野球場です。

 

 

↑ 東京・神宮第二(打ちっ放しゴルフ場併設)★ただし消滅

たびたび掲載していますが、何度見ても「奇観」です。無くなったのは惜しい。

 

 

↑ 愛知・豊橋今橋グランド(3面式グランドによる歪な形状)

バックネット・ダッグアウト・外野のポールが3面分ある為、独特な構造になっています。

特に全体を1面フル使用の場合、外野フェンスの歪さが際立ちます。ちなみに写真はレフト側のフェンス。ご覧のように凸凹です。そして1面使用の場合、使わない他2面のダッグアウトは打球が入り込まないように閉鎖されます。

 

 

↑ 愛知・瑞穂(内野全面アンツーカー色の人工芝グランド)

この配色の人工芝グランドは他では見たことがありません。

 

 

 

↑ 大阪・花園セントラル(洪水対策された防災用グランド)

近くの河川が氾濫しそうな時はスコアボードの下部よりグランド内に水を引き込んで水害を防止する設計になっています。その為、放送室など電気関係の設備やトイレはスタンド最上部に配置されており、球場外の歩道も高い位置に作られています。

ここだけでなく同じ機能の施設が周辺に数ヶ所あり。(花園ラグビー場第3グランド等)

 

 

↑ 兵庫・尼崎(屋根の配置が異色)

スタンドの一部分に屋根を付ける場合、通常はバックネット裏に設置されるのですが、ここは真逆でバックネット裏に無く、1・3塁側だけに屋根があるという珍しさ。

ところでこの球場は「ダッグアウトがスタンド内に食い込んでいる」「内野の格子フェンスが高い」「バックネットの支柱が前面にあり、なおかつ数が多い」などの悪条件で全体的に視界がよろしくないです。

 

 

↑ 鳥取・倉吉市民(ラッキーゾーンとその中に立つ照明塔・トンネル式の出入り口)

ここも本当に「奇観球場」です。

 

 

↑ 広島県営(倉吉と同じく出入り口が土盛りトンネル式)

外側だけでなく通路内部の壁も石組みです。ちなみに倉吉はコンクリート製のトンネル。

余談ですが、大阪の万博球場は関係者用の出入り口が土盛り掘り下げ式のコンクリート製トンネルになっています。

 

 

↑ 広島・福山(1・3塁側のみ二層スタンド)

二層式スタンドの場合、バックネット裏が二層で1・3塁側以降が一層、あるいは内野全てが二層で外野が一層、というケースが通常ですが、ここはバックネット裏と外野が一層、1・3塁側のみ二層という非常に珍しいスタンド構成。

照明および照明塔の形も独特です。

 

 

↑ 香川・志度(鉄骨スタンド)

観戦時は塞がれていましたが、普段はこの下を車が通れるらしいです。

ちなみにこれは1塁側で、3塁側は斜面と鉄骨スタンドが連結されています。

(なお、3塁側のスタンド下は通れません)

 

 

↑ 徳島・蔵本(体育館併設)

球場正面口の四角い部分が体育館と施設管理棟になっています。

 

 

↑ 福岡・筑豊緑地(3分割のスコアボード)

2分割は時々目にしますが、3分割は初めてでした。

 

 

<周辺の様子に特徴あり>

 

 

↑ 千葉天台(懸垂式モノレールが近接)

現時点で懸垂式のモノレールは千葉でしか体験していません。

 

 

↑ 群馬・高崎城南(国道が真横)

3塁側スタンドの真横が国道です。道路沿いに建っている野球場は多々ありますが、高架道路とスタンドの位置がほぼ同じ高さで至近距離なのはかなり珍しいです。甲子園でもこれほどは近接していませんからね。

この為、防球ネットは非常に高く作られています。

写真はありませんが、この球場でもう一つ面白い点は「スタンド最上部に水道の蛇口がある」こと。最前列や中段辺りに設置されているのは見たことがありますが、最上部は今のところここだけです。飲料の自販機も何故か最上部に設置。

 

 

↑ 埼玉・飯能(すぐそばに崖)

大規模な土砂崩れが発生したらこの野球場はたちまちやられます。汗。

埼玉県と愛知県は面白い野球場が多い印象です。

 

 

↑ 東京・「明治大学 内海・島岡ボールパーク」(銅像と日本風小庭園あり)

レフト後方に初代部長「内海弘蔵」氏と、御大「島岡吉郎」氏の銅像が建てられています。写真は島岡監督の銅像。グランドと選手を遠くから見守るような配置になっています。一方の内海氏の銅像は選手寮の方向を向いています。

一部分しか写っていませんが、この周辺は小さな日本庭園風に造られており、そういう風情を持つ野球場はここ以外で見たことがありません。

ちなみに私のプロフィール写真はこれを使っています。

 

 

↑ 長野・小諸(浅い谷底に立地・斜面全体が巨大なバックスクリーン状)

京都の佛教大園部球場も山の斜面をコンクリートで固めてバックスクリーン代わりにしてありますが、規模は小諸の方が圧巻です。

 

 

↑ 三重・四日市霞ケ浦第一球場(巨大コンビナート近接)

山口の周南球場もスタンドから徳山の巨大コンビナートが見えますが、ここほど近くはありません。

 

 

↑ 京都・伏見桃山(外野後方に大小二つの模擬天守あり)

CGっぽく写っていますがリアルです。

 

 

↑ 大阪・高槻萩谷(グランド上空を高圧送電線が通過)

すぐそばに変電所があるのでこうなっています。送電線を外野側にする為、グランドの方位が通常と逆向きで作られ、フライが上がると太陽光が目に入り野手は大変です。(特にファースト・セカンド・ライト)

 

 

↑ 兵庫・明石第一球場(明石城の櫓と城壁が近接)

球場は老朽化が激しいのですが、この景観もあって今でも「軟式高校野球の聖地」です。

お城の一角にあるので大規模改修は難しいかもしれません。

 

 

↑ 兵庫・高砂(すぐそばに巨大な岩盤層の断崖絶壁あり)

国体で早稲田実業と駒大苫小牧の試合が行われた時に超満員となり、入れなかった人々の一部が隣の山頂へ行って観戦を試みたというエピソードがあります。

それにしても異郷に来たかのような景観で毎回圧倒されます。

 

 

↑ 徳島・アグリあなん(斜面に十文字の土留め多数)

野球場の周辺が山や斜面を切り開いた状態というのは時々遭遇しますが、この十文字の土留めはここでしか見たことがありません。そして外野の後方が開けっぴろげで山の中に簡単に入れるようになっています。子供が遊んでいるうちに入って行ったら大変なことになりそうで怖い。汗。

 

 

↑ 熊本・藤崎台球場(巨木が共生している)

外野スタンドに入り込んでいるクスノキの巨木が有名ですが、写真のように球場正面にも大木が立っており、出入り口前の広場は木を避けるように作られています。こういう配慮は好きです。

 

 

↑ 鹿児島・県営鴨池(桜島が見える)

もうちょっと天気が良ければ絶景でした。残念。

 

ちょっぴり変わった球場・面白い球場はこの他にも多々あるのですが、全部は無理だったので今回はこれで終了です。

しかしこうやってみると野球場って本当に千差万別で面白い建築物だと改めて思います。だから行脚がやめられません。(笑)

今年もこんなスタイルでやっていきますのでよろしくお願いいたします。

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