第3R 投手の替え時を逸す

  • HiRO
    2007年05月07日 01:07 visibility62

先発は今季2度目の登板となる田之上慶三郎。前回の登板ではベテランらしい素晴らしいピッチングを披露してくれた。
が、昨季は1軍昇格後、最初のゲームには勝ち星を挙げたものの、2戦目以降で勝てていない。その意味では、この2試合目の登板こそ重要だ。

その初回を三者凡退に抑え、順調に立ち上がった、かにみえた田之上だったが、2回、ヒットのカブレラを1塁においてボークを犯してしまう。これで動揺したか、その表情に余裕がない。和田のライトフライでカブレラが3進、1死3塁から栗山にセンター前タイムリー、1点の先制を許してしまう。

さらには3回。先頭のおかわりくんに四球を与え、1死となって石井義人にアウトハイの真っ直ぐをレフトポール際の最前列へ。
石井義人にあのコースを流し打たれ、福岡ドームのスタンドまで運ばれる。
もともと真っ直ぐの威力で勝負する投手ではないにせよ、自分の投球ができていない。真っ直ぐと変化球を交えてタイミングを狂わせ、打たせてとるのが真骨頂のはずだが、タイミングを狂わせるどころか、もうアップアップ。2回のボークのあたりから、既に全くその表情に余裕がない。

自分は、このときの田之上の表情を観て、もう替えても良いと思った。

が、4回もマウンドに向かう田之上。そして、G.G.佐藤にライトスタンドへ運ばれる。
4-0。限度だろう。
今日で9連戦の最期、明日は休みだ。昨日は馬原以外の中継ぎは休んでいる。このゲームは中継ぎ総力戦でいってもいいはずだ。
が、動かないHawksベンチ。

さらには5回、中島と和田にも被弾。6-0。それでもベンチは動かない。もう替え時を逸している。このゲームを捨てるのか。
驚くことに、6回も田之上続投だった。

Hawks打線は、6回まで舶来戦闘機グラマンに対し、4安打。ランナーは出すもののホームが遠い。その4安打は、いずれも左打者が放ったもの。

その状況に7回、左腕のグラマンに対し、右打者に替えて左の代打攻勢。アダムの代打、柴原がヒットで出塁すると、ブキャナンの代打、本間がまたもライトスタンドへ!なんと本間が代打で2打席連続となる2ランHR!
さらにこの回、2死1、2塁となって、本多が右中間を破る2点タイムリー。
6-4、その差2点。

なおも、2死1、3塁で信彦、という絶好の場面。Lionsマウンドには、星野。フルカウントからファールで粘るも12球目、外低めへのスライダーを空振り三振。ファールで粘り続けたが甘いボールが来なかった。
Hawksの反撃もここまで。

Lionsが8回は三井、9回は小野寺で逃げ切り。

結局、5回の2本の被弾が余計だった。結果論を言ってもしようがないが、4回、できれば頭から、遅くともG.G.佐藤の被弾後に替えていればと悔いが残る。

が、これも近年の王采配にままあること。
序盤に打ち込まれた投手を簡単には替えない。ゲームのなかで投げながら自分自身で立ち直るのを期待しているのだ。
それは判る。

が、この日は中継ぎ総力戦でもいいゲームだった。佐藤誠と藤岡、山村、篠原といった中継ぎ陣で4〜5インニングはいけたのではないか。
また、序盤になかなか点を獲れなかったとはいえ、あいてはグラマン。絶対的に点を奪えない相手ではない。いずれチャンスが来ることを考えれば、3、4点が限度だった。現に終盤、そのチャンスがあっただけに、序盤から中盤にかけての、替え時を逸した継投が残念でならない。
もし、シーズンを終えてLionsとの1ゲームの差に泣くことがあれば、間違いなく、このゲームを想い出すだろう。
そうならんように戦っていこうね。


とはいえ、ゲーム差無しでの首位攻防戦に2勝1敗、GW9連戦を7勝2敗。故障者が多く万全でない現状を考えれば、出来すぎといってもいい。
明日休んで、来週は札幌、千葉、再来週はまた福岡ドーム。そして交流戦に突入する。

9連戦最期のゲームは4時間近い長いゲームだった。
明日はゆっくり休養して、また。

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