☆花園への道 〜第105回全国高校ラグビー大会埼玉県予選観戦記 浦和高校VS草加高校〜

第105回全国高校ラグビー大会は記念大会として例年より5校多い代表56校となり、過去4大会の予選参加チーム数が多かった、埼玉、千葉、神奈川、愛知、福岡の5県が1枠増えて代表2校になる。
参考までに、過去4大会の予選参加チーム数(合同チームは1でカウント)の合計が50チームを超えた都道府県は、東京187、愛知165、大阪157、福岡139、埼玉134、神奈川117、千葉98、兵庫93、北海道87、京都67、長崎58、茨城55である。10チームに満たなかった県は、山形9、福井9、島根8である。

ちなみに、過去4大会の予選参加校数(合同チームは高校数でカウント)の合計が100校を超えた都道府県は、大阪227、東京259、愛知205、埼玉179、福岡175、神奈川160、兵庫146、千葉139、北海道113である。20校に満たなかった県は、鳥取19、島根16、香川16、佐賀14、高知11、福井10、山形9である。


今回1枠増となった5県の中で、群雄割拠の様相を呈しているのが埼玉である。
ラグビー熱の高い埼玉の高校ラグビー史は県立浦和高校から始まった。終戦まもなく、埼玉県教育局から旧制浦和中學(県立浦和高校)の体育担当だった黒田清次先生に「明治大学八幡山グラウンドで開催されるラグビー指導者講習会に参加するように」と指示が出た。明治大学ラグビー部監督の北島忠治御大の指導の下、実技指導を受講してきた黒田先生は学校に戻り、早速体育の授業にラグビーを取り入れた。

そして、1946年(昭和21年)10月に旧制浦和髙校(埼玉大学の前身)ラグビー部に所属していたOBたちの勧めもあり、旧制浦和中學にラグビー部が創設された。

県立浦和高校のジャージーは濃紺であるが、この濃紺ジャージーについてはこんな話が残っている。物不足の戦後、選手たちは生地を持ち寄って濃紺に染めてジャージを作ったようだ。以来、「濃紺」が県立浦和高校ラグビー部のチームカラーとなっている。

 

 

 

(↑甲子園出場記念碑)

 

その埼玉では全国高校ラグビー大会の予選が始まっている。群雄割拠の様相を呈している埼玉予選をできるだけ多く観戦しようと思い、2回戦が行われる伊奈学園総合高校グランドに向け、セカンドカーとして納車されたばかりのレクサスLBX“Elegant”を走らせた。

伊奈学園といえば、東京ドーム3個分の広大な敷地を有する埼玉県内屈指のマンモス校で、6年連続で東大合格者を輩出する一方、野球部が1990年(平成2年)の第62回選抜高校野球大会に出場するなどスポーツにも力を入れている中高一貫の県立高校である。

観戦したかったのは、前述した県立浦和高校である。県立浦和の試合を観るのは今回で3度目だ。県立浦和は、長崎北陽台、茗溪学園、大分舞鶴、日川に次いで、アタシがこよなく愛するチームだ。

 

 

 

「ピッ! ノックオン、スクラム、浦高ボール」

 

埼玉県立浦和高校は埼玉県さいたま市浦和区に所在する男子校で、1895年(明治28年)に創立された伝統を有し、公立校では全国トップクラスの進学実績を誇る。

少々話はそれますが、男子校といえば、埼玉県には男女別学の県立高校が全国で最も多い12校ある。埼玉県教育委員会は共学化推進の方針を打ち出しているが、賛否が大きく分かれている。他県ではほとんどの県立高校が共学化されている中、埼玉県のほか、群馬県(10校)、栃木県(8校)にも男女別学の県立高校が多く存在している。いずれも旧制中學と旧制髙等女学校を前身とする伝統校が多い。

本題に戻ろう。県立浦和ラグビー部は1946年(昭和21年)10月に創部され、埼玉県内屈指の歴史と伝統を誇る。

試合の方は、青のジャージー草加を相手に前半は苦戦を強いられ、7 - 12 で折り返した。後半も一進一退の攻防が続いたが、24 - 22 で辛くも勝利を収め、6年ぶり4度目の花園出場に向け一歩前進した。

準々決勝は熊谷ラグビー場Cグランドで県立川越高校との対戦が決まった。浦和VS川越の伝統ある旧制中學対決、男子校対決は楽しみだ。

 

伝統ある濃紺ジャージー県立浦和高校の花園復活に期待したい。

 

 

 

 

以上です。

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